茜ケ久保VS田所恵の勝負は
茜ケ久保の勝利に終わりました。
斎藤VS創真の実食が始まります。

その続きです。

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食戟のソーマのネタバレ感想241話。242話の予想。斎藤親子は瓜二つ。

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斎藤が腰の刀に手をかけます。

ソーマはまだ寸前で刀に触れずにいる事を
斎藤は見定めました。

― 先には抜かぬか。
ならば

こちらから参るぞ。 ―

斎藤が鞘から刀を抜きました。

食戟の会場で観客たちが
よだれを垂らして見入っています。

「…………っ」

― バターのコクが濃縮した
熱気立ちのぼる!
鮭のムニエル。

ニンニクと醤油が耽美に香る
イカの肝炒め。

そしてぷりっぷりに
弾けんばかりの醤油漬けイクラ…! ―

「超一流の素材が勢揃い!!!

斎藤綜明先輩が作り上げた
珠玉のバター海鮮丼!!」

観客たちが釘付けになる中
斎藤は海鮮丼を審査員たちに
運びます。

途中でソーマに言いました。

「存分に切り結ぼうぞ。
幸平創真よ。」

川島が進行します。

『 斎藤先輩が先出し!!

さぁさぁ一体どれほどの
美味しさなんだぁ!? 』

アンは頬を紅潮させて鮭を箸で割ります。
途端に湯気が立ち上りました。

― 割った瞬間さらに熱気が!

期待で私の体まで
火照ってきます…! ―

シャルムが箸ををとりました。

― 具とご飯をひとつにまとめて ―

ごはん、鮭、イクラを箸で取ります。

反逆者チームもたまらずよだれを
垂らしています。

「うああああ、部分部分でもヤバいほど
美味そうなのに」

「あんなの一緒にかき込んだら
絶対おかしくなっちまう~~~~!!」

イストワールが豪快に一口食べました。

体がビクッとはねあがり、じわあ…と
込み上げてくるものがあります。

― 来る……。

波が……来るぞ!!

バターの白波に乗って…
魚介達の輝きが

舌の上へと降り注いでくる――!! ―

三人の審査員たちが勢いよく
海鮮丼を掻きこみます。

「橋が止まらない!!」

イストワールが言います。

「じっくりと焼き上げた鮭…
小麦粉がわずかに含む糖分が
バターと化学反応し見事な香ばしさ。

絶妙な火加減で完璧な
ムニエルに仕上げている。」

アンが続きます。

「バターでサッと炒めたイカ肝は
ムニエルと同時に頬張っても
たまりません…!

塩っ気と心地よい苦味を
バターの風味がまるく
包み込んでくれています!!」

シャルムも興奮します。

「イクラ醤油漬けには
ザクロととんぶりが
和えてあるんだ!

バターによって異なる三種が
違和感なく融合…

食感も楽しい上イクラの脂っぽさを
全く感じない!!」

― そしてそれだけバターを
ふんだんに使っているのに
味がクドくないのは

下の酢飯にも重大な秘密がある! ―

佐藤と青木がはっとします。

「これは酢ではなく…オレンジ果汁と
レモン汁で作った特製酢飯なんだ!!」

「大量にオレンジ絞ってたのは
このためかー!!」

丸井も納得します。

― 脂がたっぷり乗った海鮮に
脂の塊のバターをただ合わせる
だけでは当然しつこくなる…。

それを感じさせない
軽快な風味を作り上げるために

今回は敢えて酢とは別方向の
爽やかさを持つオレンジを
使ったのか! ―

新戸は感心しました。

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― フレンチなどで使う古典的なソースにも
バターとオレンジを合わせた物は多い。

バターを活かす為
酢飯にまで目を光らせるとは…!

バターという副食材を最大限に
活かすことで魚介の力を極限まで
高めている。

それはまるで…
己の携える刀に全霊の
魂を込め戦う―――

武士の佇まいそのものだ!! ―

佐藤と青木は頭を抱えます。

「……!!

少しは幸平に有利な
お題かもって思ったのに。」

「バターの力を駆使しまくってる…。
何でだ寿司とは全然関係ない食材の
はずだろー!?」

斎藤が答えます。

「たしかに俺の本分は寿司にある…。
だからこそ、

だからこそ、

ここまでバターを扱えたのだ。」

「……!?」

「寿司の良し悪しは魚のみで
決まると思われがちだ。

しかし重要なのはそれだけではない。

メイン食材を支える影の立役者…

“酢や塩”の絶妙な加減があってこそ
魚に本物の切れ味が宿る!!」

― 寿司だけではない…。
煮つけ・カルパッチョ・
アクアパッツァ・ソテー…

あらゆる料理において
その都度適切な副食材を知り
併せることで魚という刀は輝く!! ―

「つまり…すべての副食材は俺の守備範囲…、
拙者の間合いの中にあるのだ!!」

黒木場は舌打ちしました。

「………ちっ……。

奴の言ってる事はハッタリじゃねぇ。

どんな旨い魚を仕入れても
併せる副食材によっては
仕上がりが台無しになっちまうからな…!」

水戸は拳を握りしめます。

「あれだけの総合力を備えた海鮮丼…
悔しいけど相当な満足感があるのは
間違いねぇ!

あの丼は一椀でばっちり
完成してやがる…!!

あの魚への執念…、
一体どこから湧いてくるんだ…!?」

一色は少し間をおいて話し出しました。

「……

斎藤先輩の実家は
寿司店を経営していた。

小さいながらも常連客に愛され
毎日賑わっていたそうだ。」

場面は斎藤が子供の頃に変わります。

「さいとう鮨」の暖簾がかかる寿司屋で
少年時代の斎藤が元気に言います。

「母ちゃんっ、出前行ってきたよ!」

「お疲れ様!
いつもすまないね綜明!」

板長は彼の母親でした。

女手一つで息子を育て…
ツケ場に立ち

遠月学園にも入学させてくれました。

ある日母親が綜明に嬉しそうに話します。

「綜明!綜明!聞いておくれよ。

母ちゃん「志絡鮨」で修行させて
もらえる事になったんだ!

ウチの店はちょっとの間
閉めることになるけど…

母ちゃんもっと美味い寿司を
作れるようになってくるからね!」

斎藤も喜びます。

「す…すげぇよ母ちゃん!!

この土地の職人ならみんな憧れる
老舗店に……!?」

― すげぇ…!

俺も早く母ちゃんみたいな
一人前の寿司職人になるんだ!! ―

斎藤綜明にとって母は誇りでした。

いつか母と一緒にこの店を
切り盛りする日を夢見て
学業に打ち込みました。

だが…修行先で母親を待っていたのは
職人たちに蔓延る厳しい仕来りでした。

神聖な調理場に女を入れさせないという
旧態依然の考え方。

魚介どころか酢飯にも触れず
調理場の外での雑用ばかり
押し付けられます。

それでも食らいつき
朝から晩まで働き続けましたが

やがて限界が来るのは見えていました。

過労がたたり、母親は病の床に
伏せってしまいます。

客前に立てる腕を持った従業員は
病に伏せた母以外居ません。

そのときまだ15歳だった斎藤綜明は…

店を守るため、自分がツケ場に
立つと決意しました。

テレビでは時代劇が流れています。

『 すまないね…お前にばかり
苦労をかけて。 』

『 母上…!もう少しの辛抱です。

必ずや大名様に召し上げて頂き…
お家を支えてみせまする! 』

斎藤も心に誓いました。

― …母ちゃん、大丈夫だよ。

この店は…俺が―――! ―

斎藤がツケ場に立つとガラの悪い
客が入ってきました。

「おい見ろよ!

ホントに中坊がツケ場に
立ってやがる!」

従業員たちがざわめく中
斎藤は余裕で出迎えました。

「……これはこれは志絡鮨の…」

志絡鮨の料理人達は敵意をむき出しにします。

「はっ……!
恰好だけはいっちょ前だ。」

「いくら遠月学園に通ってようがなぁ!
俺たちは認めねぇ。」

「若造がツケ場に立つこと自体
おこがましんだ!」

「中坊に碌な寿司が握れるかよ!!」

キラキラ光り輝く寿司を
斎藤がドンと出します。

その味に志絡鮨の料理人たちは
一刀両断されました。

【 割 】

息も絶え絶えに志絡鮨の料理人が
言います。

「お…覚えとけよ……!

ウチに逆らったって事は……
寿司業界のほとんどを
敵に回したって事だ。

もうこの業界じゃ
生きていけねぇぞ!!」

斎藤は笑いました。

「乱世を成り上がる事こそ武士の誉れ。
下剋上は本懐よ……!」

志絡鮨に逆らった噂は広まり
会合の集まりやコンクールの会場、
漁港の漁師達まで斎藤を激しく
拒絶してきました。

が、すべて斎藤はその腕前で
一刀両断して黙らせました。

アンはその経緯を聞いて頷きます。

― なるほど…彼は誰にも頼ることなく
魚という刀ひとつで成り上がってきた。

魚こそ彼の魂であり誇り。

このバター海鮮丼にも
彼の流儀がしっかり宿っている―――

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魚介は刃。

バターはそれを滑らせる鞘。

この味はいわば…
皿の上の抜刀術!!

食べる者みな
その斬撃の前に

ただ散るのみ ―

審査員たちが一刀両断されました。

会場が湧き上がります。

「おっしゃああさすが斎藤先輩!!」

「審査員たちを一刀両断だ――――!!」

田所は焦ります。

「創真くん…っ!」

反逆者チームも絶望的な気持ちになりました。

「ど…どうすりゃいいんだ!!
敵はバターを100%
活かし抜いてる…!」

「勝てんのかよ
あんな品に――――!!?」

ソーマが言います。

「……ふぅ。

こりゃあ…やべーかもな……!」

今週はここまでです。

斎藤先輩の海鮮丼、もっと奇抜なのが
出て来るかと思っていました~!

流石に生魚は使いませんでしたね。
そりゃそーだ。

想像つかないのがオレンジ酢飯…。

どんな味がするのだろうか…。

でも上に乗ってる鮭やイカ肝は
美味しそうです。

とんぶりは昔キャビアを想像しながら
食べていましたよ。

色が…なんとなく…。

思いがけず、斎藤さんの
少年時代とか出てきましたね。

時代劇デビューは意外と
遅かったんだなぁ。

中学生からとは。

お母さんは今どうなっちゃったの!?

しかし女性の寿司職人って確かに
あまり見ないけど、本当にこういう
仕来りって今でも根付いているんでしょうか。

ここから来週の242話の予想です。

今度はソーマのターンですね。

同じ丼物だとは言っていたけれど…。

ソーマの料理は意外と
奇抜なのかなぁ。

田所の想いも引き継いで
絶対に勝ってもらいたいですね。

田所がタクミの針生姜を
おすそ分けしてもらってたみたいに
ソーマも林檎の何かを田所から
貰っているかも…。

なんせお題がバターなので
ホントに予想ができません。

これ主役の料理には
絶対に出来ないだろうから。

カロリーがすごい事に…。

斎藤先輩が海鮮丼なら
ソーマは肉丼かな?

丼とくれば肉魅はこの勝負、
特に熱くなって見てるのでは!

来週も楽しみです。

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というわけですが、最後までお読み頂いてありがとうございました!

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