3rd BOUT 第2カードはタクミが勝利し、
続いて第3カード茜ケ久保の実食が始まります。
その続きです。

▶︎237話に戻る

▶︎239話に進む

食戟のソーマの記事一覧はこちら!

食戟のソーマのネタバレ感想238話。239話の予想。ももの料理は幻覚注意。

スポンサーリンク

川島は花が溢れる森の中を
笑いながら走ります。

― ああ……
私は今まで何て卑しい女
だったのでしょう。

この淡く桃色に色付いた
可憐な香りが気づかせて
くれました。

これからはあたらしい
川島麗になるの ―

「おはよう小鳥さんっ。
私も一緒にお歌を歌っても
いいかしら?」

ソーマは川島の事が心配になりました。

「まじか…人が変わっちまったぞアイツ。

変なもん見えてるっぽいけど
大丈夫なのか。」

ちらっと茜ケ久保の鍋を見ます。

― もも先輩……!
あの鍋で一体なにを
仕込んでいやがる!? ―

茜ケ久保はパレットとピンセットを
構えました。

「さぁ…ももの極上スイーツ、
仕上げ…だよっ。」

観客席の生徒たちから歓声が上がります。

「うおぉお――――!?
見ろ!もも先輩を!!」

「とんでもねぇスピードで
盛り付けを進めていく!!」

茜ケ久保は高速の速さで
スイーツを仕上げていきます。

「おっしゃあー!!
行けぇ~~~~!!」

「さぁ……!!一体どんなスイーツが
完成するんだ!!?」

「魅せて下さいももせんぱーい!!!」

凄まじい盛り上がりに
反逆者チームはたじろぎます。

茜ケ久保はピッと刷毛でシロップを塗り
コト…と机に置きました。

「おっけー……
できたよぉ―――。」

くるっと振り向いて審査員席に
てくてく歩いてスイーツを運びました。

生徒たちは戸惑います。

「……ん?」

「出来たって……?
…何だアレ。」

「薔薇の…花束―――…?」

茜ケ久保の手には薔薇の花を詰めた
花籠がありました。

吉野や丸井も不思議に思います。

「いや…え?
ど、どういうこと?」

「あの薔薇、何かの演出なのか?」

薔薇の一つをトングで取り
小皿に置きました。

イストワールが言います。

「確かに一見薔薇…しかしよく見れば
花一輪一輪がタルト生地に載せられている。

そう!この薔薇こそが

リンゴで作られたスイーツなのだ!!!」

「!!」

反逆者チームは驚愕します。

シャルムとイストワールは
薔薇のタルトを手に取りました。

(うわぁ…っ手に取ると益々…来る!
ゴージャスでありながら可憐な香り!!)

(すでに…夢見心地……!!)

― はふぅん……っ ―

うっとりする審査員に吉野も榊も
焦ります。

「ひ…ひいぃ…!!
審査員まで香りだけで反応
しちゃってる。」

茜ケ久保が手を差し出しました。

「ももの世界にようこそだよ。
じっくりと…めしあがれ。」

アンも薔薇のタルトを一口
頬張りました。

― 凄い…!!

甘い香りが花開きながら鼻に抜け…
リンゴのシャキシャキ食感が
口を楽しませる。

一口食べただけで…
引きずり込まれます!! ―

シャルムも夢中で食べます。

スポンサーリンク

「そして思ったとおり…
この品が放つ香りの正体!
それは

【ダマスクローズ】だ!!」

調理中のソーマが言います。

「だますく…[ローズ]!?
ってことは薔薇か!」

茜ケ久保は薔薇を一輪手に取りました。

「そう!これだよ。

もものだーいすきなお花の一つで…
とってもいい匂いなんだっ。」

アンが解説します。

― 世界に数万種が存在する薔薇の中で…
もっとも優美な香りを持つと
称される品種!

人呼んで【薔薇の女王】!!

かのクレオパトラもこの薔薇を愛し…
お風呂に浮かべ香りを楽しんだと
言われています。 ―

青木はよだれをたらします。

「そんな薔薇の香りを宿らせた
りんごスイーツ…!!

絶対美味しいに決まってる…っ!!」

葉山は疑問に思います。

「しかし妙だ…。
それだけしっかり香りが移ってるのに
煮崩れしてねぇ。

香りを凝縮させようと煮詰めでもすれば…
リンゴの見た目や食感はグスグズに
なる筈だが…!?」

茜久保はあっさり返しました。

「煮たりなんかしないよ?

薔薇の香りは[染み込ませた]
だけだもん。」

「!?」

「んな…何だって!?」

「ちょ―――っと手間がかかるんだけどね。

まずダマスクローズの花弁を
丁寧に水洗いしてから…

洗った大量の花弁を…
一気に鍋へ放りこんじゃう。

そうやってピンク色で甘ーい
薔薇のシロップを作っていくの。

この薔薇シロップを…
リンゴ皮を煮出した液で
軽く火入れした薄切りリンゴの
ところへ投入!

そのままじっくり数十分置いておけば

リンゴの果肉に薔薇の繊細な赤色と
すばらしい香りがじんわりと浸透する。

ぐらぐら煮込むなんて
女王さまっぽくないもんね。」

― 優雅にゆったり湯浴みをしてこそ
薔薇の女王にふさわしいの。

そんな素敵なももの品…
名付けて

『 女王さまの林檎タルト 』 ―

「ちなみにこのカゴはパンで出来てるから
これも食べられるよ。

ふふ…食べられるカゴなんてかわいいね…。
かわいいなぁ…。」

フフフ…と笑いながら言います。

イストワール感心しました。

― じんわり染み込ませた…。
口で言うのは簡単だが

その裏には繊細かつ膨大な
調理手順が必要とされる。

たとえば鍋に花弁を入れるのは
沸騰させた火を止めた後!

湯温が下がり始める瞬間で
なくてはならない。

それを見極めなければ
真にピュアなシロップは
できないだろう…。

同様にシロップをリンゴに染み込ませる際も
加熱に頼っていないので素材の風味が
微塵も飛んでいない。

結果リンゴ本来の甘味・さわやかな酸味が
味の土台となっているのだ。

リンゴの皮を煮出し、凝縮させた汁を
刷毛で塗っての艶出しも抜かりなく

かわいい品のためならば
どんな手間も惜しんでいない!

そして彼女の美意識は
給仕の演出にまで及ぶ…。

タルトを籠に敷き詰めて
完成する花束…
それを持つ姿は

まるで童話からとびだしてきた
ようだった!

そう……彼女もまた
おとぎ話の世界の住人なのだ。

何の変哲もない食材に魔法をかけて

美味なるプリンセスに
変えてしまった魔法使い……!

彼女のスイーツを食べた者は
一人のこらず――――

夢の国の住人に……!!! ―

「彼女の世界にここまで
染まりきった我々の心を!」

「くつがえす品など
果たして出るのだろうか!?」

シャルムとイストワールが
うっとりしながら言います。

ソーマは視線を後ろに向けました。

(田所―――…!)

田所は調理に打ち込んでいます。

― この試合でぜんぶ
出し切るんだ。

薙切さんとの北海道講座…。
紅白戦……。

スポンサーリンク


創真くん、タクミくんとの
チームワーク…。

そして四宮コーチに
習ったことを――――!!! ―

リングの脇で四宮が田所を叱咤します。

「おらぁ!!動け動け!
右っ!左っ!!

フットワーク甘いぞ!
前出ろ前!」

「はい!!」

田所が返事をします。

「しっかり回りこまねぇか!!
もう限界か!?

棒立ちになるな
打ち込めぇ!!」

「はい!コーチっ!!」

歓声の中、四宮が田所の背中を
ポン…と押し出します。

「……ついに試合だな。
行ってこい。」

ボクサー田所がリングの上で軽く
足踏みします。

拳を構えました。

「えぐこむように…打つべし。

打つべし!」

今週はここまでです。

ももの極上スイーツには
幻覚症状&人格矯正の力が!

可愛いスイーツだなぁ。
これは実写で見て見たい!

一見本当の薔薇の花籠に見える
スイーツってすごいですね。

そして食べた人すべて
夢の国の住人に…!!

ちょっとあっちの世界から
帰って来れなくなりそうで
恐いスイーツですが…。

半面田所サイドになると
突然スポ根漫画に!

お久しぶりの四宮コーチ復活!
今回はボクシングスタイルなんですね…。

えぐりこむように打つべし。

料理漫画の台詞じゃないー!

ここから来週の239話の予想です。

えぐりこむように打ってくる
田所の料理の予想が全然わかんない…。

お題は林檎だけどスイーツじゃあ
ない可能性もあるのかな?

田所、最初のビビりようが
嘘のように四宮コーチに懐いたな~。

懐いたというか師弟関係にハマったというか。

多分四宮コーチの元で得た技術は
フランス料理の技術だと思うのですが。

元々の野菜料理のスキルも活かして
うまく融合させて欲しいです。

勝ってほしい!

来週も楽しみです。

▶︎239話に進む

▶︎237話に戻る

食戟のソーマの記事一覧はこちら!

というわけですが、最後までお読み頂いてありがとうございました!

スポンサーリンク