第二の試練+587ドルの料理を創り出した
司に対し−14ドルの料理を作った創真は
再び2回目のチャレンジを開始します。

その続きです。

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食戟のソーマのネタバレ感想288話。289話の予想。必殺おせちの値段は!?

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創真がコンビニに向いました。

” ありましたわ
お誂え向きのメニュー……!

数万出しても惜しくない
ゆきひら自慢の品!
出しますんで! ”

創真を笑顔で見送る司に
ランタービがずいっと札束を
差し出しました。

「ちょっとあんた!
判定は済んだんだから
下がりなさいよ。

はい!これも持って。」

「え……っ

え、これ自分で
持っとくんですか?」

「当たり前でしょ?
あんたが獲得した
お金なんだから。」

「いや…なんか袋とか……。
うわっ全部1ドル札だし。」

慌てる司をランタービは
無言で見つめます。

「……ふむ。」

おもむろに立ち上がり
コンビニに向いました。

ガサッと雑誌を手に取ります。

— 司瑛士——

遠月卒業後…
さらに精力的に世界各地を
飛びまわって腕を磨く日々。

名だたる星付きの有名店が
彼をスタッフとして
獲得しようと躍起になっている。—

( まさしく鳴り物入りね…。
どのグルメ誌にも特集が
組まれてるじゃないの )

— ま…流石という他ないわね。

この試練で試した
かったことを

これ以上ない形で見せて
くれるとは…! —

高級食材程、味が一点
突出して尖っていますが
コンビニ総菜は大体平均点です。

— ただ合わせただけでは…
美食としては凡庸な味になり

味のどれかを尖らせたくても
失敗すれば余計な雑味が
出てしまう。

この縛りの中でまさかの
500ドル台を叩き出すなんてね

正直びっくり。

一方——
幸平創真っていったわね。

これはコンビニ商品を
高級美食のレベルにまで
高める試練なのよ?

だというのにその課題で…
定食屋の一品を出す?

いったい何を出す
つもりなわけ? —

( ん…? )

ふと横を見ると創真が
カゴ一杯に商品を持ち出して
いました。

「よっせよっせ…」

「!?」

ランタービが慌てます。

「ちょ……!
ちょっと何のつもりよ
そんな大量の商品

在庫をムダに消費する
んじゃないわよねっ」

創真は笑って答えます。

「や、ぜんぶ使いますよ?
ちゃんと!」

「何ですって……?」

「ま、お楽しみにっ」

ガチャッとカゴを調理台に
置きました。

ちらっ…と台に置かれた
容器が見えます。

ランタービは見覚えがありました。

— あの容器…
まさか———? —

職員に呼ばれます。

「ランタービ様!
次の審査をお願いします。」

「……」

手際よく調理する創真を見て
周りの料理人達がザワつきます。

「!」

「な…何んだアイツ?」

「あぁ……解せないな」

創真の料理にメイン食材は特になく
次々開封しては手当たり次第に
調理を進めます。

周りからはヤケクソの
ようにすら見えました。

「いったい何を作ろうと
してるんだ……!?」

ランタービは判定を続けます。

不合格が続出しますが
中には合格する者達もいます。

ランタービは満足そうに
頬杖をつきました。

— ふんふん…意外に高額が
出るじゃない!

これは第三の門以降も
面白くなりそう……。 —

( 特等執行官もお喜びになるわねっ )

ふと顔を上げると一気に
不機嫌になりました。

「……げ
いい気分だったのに
ここであんたぁ?」

創真が笑いながら料理を
ゴトッと置きました。

「まぁまぁそう言わず!
お待ち遠」

キラキラお重が光りました。

「”季節外れの必殺おせち”だ!!!」

大泉達が驚きました。

「おせち!!?まさかの!!」

「何と充実したおかずの種類!!
とてつもない作業量のはずだ。

この短時間でそれを
こなすとは…!」

創真は得意げに言いました。

「へへへー…
おせちと言えば庶民の
御馳走代表格だし

実家の定食屋でも年末は
おせちの注文受け付けて
たんでねっ。

これがまた好評で!

今回はそいつを俺流に
アレンジしてみましたっ。」

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ランタービは冷めた顔で
創真を見ます。

「ふん。
付け焼刃ね。

あんたの実家のおせちが
どれだけ美味しいかは
知らないけど!

本格的な和食店のおせちは
厳選された食材を

数週間かけて仕込み・調理
するものなのよ。

この試練で出すべき品とは
到底思えない…」

創真が遮りました。

「それは食べてみなきゃ
わかんないでしょ。

おあがりよ。」

「……ふん。」

ランタービは箸を手に取り
伊達巻を一口食べました。

「……ほら見なさい。

さっきのマイナス14ドルの
料理と同レベル。

高度な”掛け算”に
なってないのよ。

マイナスをいくら足そうが
マイナスはマイナスのまま!

あんた破産したいわけぇ?」

さらにぱくっと一口食べます。

「……」

さらにひょいパクひょいパクと
食べました。

「……?」

そのまま箸は止まらず
ぱくぱく食べ続けます。

「………っ!!」

しまいにはガガガガと
お重を手に取り料理を
かき込みました。

大泉が驚きます。

「ぬぉお!?
どうした事じゃ。

言葉とは裏腹に
一心不乱にがっついて
おるぞ!?

それぞれのおかずに…
どんな秘密が隠れて
るんじゃ!?」

創真が言いました。

「やーべつに大した事は
してないっすよ?

栗きんとんは——
パウチされて売ってる
“さつまいもの甘煮”!

これを…
オレンジジュースで
煮ながら潰します。

本来黄色の色付けにつかう
「クチナシの実」を

オレンジジュースで
代用したわけっす。

芋の”なんちゃって
栗きんとん”ですね!

“伊達巻き”は卵と…
おでんコーナーの”はんぺん”!

砂糖・塩と一緒にミキサーにかけ
玉子焼き器で焼き上げました。

“紅白なます”!

“サラダの野菜”を砂糖・塩・酢で
調味すれば…なますに大変身!

塩を振って水分を絞る事で
甘酢がぐっと沁み込むんす!

“市松模様の生ハム巻き”!

“野菜ステック”の大根・人参を
生ハムでくるっと!

蜂蜜や粒マスタードを
内側に塗り…

接着剤としても
機能させました!」

記者達も感心します。

「おぉ……!
的確に総菜を
活用している。」

「しかしそれだけでは
あの審査員が満足するとは
思えんが…。」

ランタービが言いました。

「このおせちが恐ろしいのは…
その先よ……!

このおせちは”コース料理”
なんだわ……!」

「は…!?」

「どこから食べ始めても!
どの順番で食べ進めても!

調和するよう…
次のおかずが欲しくなるよう
設計されている。

言うなれば…一品の中の
“規定ルート無きコース”!!

私が今まで食べてきた中で
最も自由なコース料理だわ!!」

会場がざわざわと
ザワつきます。

「な……何じゃと——!?」

「そ、それほど繊細な
メニュー構築を今の
数十分で……!?

と、とても信じられん!」

創真はひょうひょうと言います。

「そっすねー…
もしテーマが高級食材
だったらムリだったかも。

たぶんコンビニ総菜じゃ
なきゃダメでしたね。」

「!?」

「すでに仕込み・加熱・調味が
完了してる総菜たちのおかげで
作業量が抑えられたんす!

このおせちはこの試練
だからこそ。

コンビニ総菜だからこそ
作れた品なんすよ!!」

野菜ステックをパキッと
かじりました。

ランタービの頬が紅潮します。

— 信じられない……っ

素材どうしの「掛け算」を
使うことなく

高級美食級の調和を
創り出してる!!

こんな事があるの!?

まさか「足し算」の
ゴリ押しで

この試練に挑んでくるなんて!!! —

創真が聞きます。

” さぁて…そろそろ金額を
聞かせてもらいましょーか ”

ランタービがビクッとします。

創真がゴゴゴと迫りました。

” 破産するのは
どっちでっしゃろなぁ……? ”

ランタービが涙目で懇願しました。

「ちょ…ちょっと待って…っ
悪かったわよ。

だから…ゆ…許して…っ」

” あきまへん

身ぐるみ剥いででも
取り立てまっせ——!! ”

「やぁあああ———っ!!!」

ランタービは歯を食いしばって
創真を指さしました。

「ご……合格よっ!!」

「御粗末!!!」

創真は額の手ぬぐいを取って
拳を握りしめました。

今週はここまでです。

創真の料理の値段は!?
これは来週に持ち越しなのかな?

創真の料理は破天荒ですね。

とゆーか審査員の思惑道理の
料理を絶対作りませんね。

司とは対極だと思います。

総額幾ら位かかったん
だろう材料費…。

コンビニ食材とは言え
結構な値段になったのでは?

レシピも紹介されてたので
本当にチャレンジする人
いそうですね!

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ここから来週の289話の予想です。

司VS創真の点取り合戦でもあったので
創真の料理の点数が気になります。

司を超える事が
できるのでしょうか?

司の料理が約6万円だったので
それ以上の価値がおせちに
あるかどうかですね。

庶民なので6万のおせちが
どんなものか分かりませんよ…。

伊勢海老とか入ってるクラス?

そしてタクミと田所は
合格したのでしょうか。

これからなのかな?

全然姿が見えなく
なっちゃったけど!

ノワールの人達も
全然いないような…。

ノワールの人達は
ここから猛烈な勢いで
巻き返すんですかね。

そして表の料理人の
心を折りそうだ…。

何はともあれ朝陽のいる
第三の試練までもう少しですね。

来週も楽しみです。

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というわけですが、最後までお読み頂いてありがとうございました!

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