第二の試練はコンビニ商品で1万円以上の
価値ある料理を創る事と発表されました。
創真は途中参戦する人達の中に司を見つけます。

その続きです。

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食戟のソーマのネタバレ感想287話。288話の予想。6万円以上のコンビニ料理!

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司が創真に提案します。

” 競争といかないか?

この試合でどっちの皿が
より荒稼ぎできるかを…!

「若手の世界トップ」を
獲り合う―――

前哨戦だぜ!
幸平!! ”

田所が火花散る二人を見て
おののきます。

( あ…あわわ……!

ふたりとも凄い闘志だよ…!!

背景がふつうのコンビニだから
ちょっとシュールな感じも
するけど… )

タクミも創真達に刺激されて
激しく燃え上がります。

田所は思わず目を閉じました。

( あぁ…こっちも触発されて
燃えてる~~~~!

ターボライターみたいに
なってる )

創真が手ぬぐいを額に
巻こうとしました。

「おっしゃ気合いれて…」

後からどんっと押されます。

「あ~~ちょっと退いて退いて!」

記者達が一斉に司を取り囲みました。

「司瑛士くん!BLUE出場おめでとう!

“表”側の料理人の中では
優勝候補の最右翼と
囁かれていますが」

「よければ意気込みを
一言だけ!」

「頼むぞ!
君が”表”の希望の星だ」

タクミ達が騒ぎに驚く中
創真が見知った老人を
見つけました。

「あ……!大泉さん」

「おお幸平少年!
アルディーニくん!」

「何の騒ぎっすかこれ」

隣の男が眼鏡を押さえます。

「騒ぐのも当然さ…。
我々としてはBLUEの優勝を

真夜中の料理人などに
持っていかれたくは
ないんだ。」

大泉も力説します。

「それを阻止しうる大本命…

それが司瑛士
その人じゃからな!

ノワールたちからも…
最も警戒されておる
“表”料理人は彼じゃろう。」

ノワール達が品定めするように
司を覗き見ます。

大泉は付け足したように言いました。

「……あ!勿論お主らにも
期待しておるぞ。

何しろ現十傑じゃからのう!
はっはっは!」

創真もタクミも扱いの差に
憮然とします。

創真が拳を握りしめました。

「俺らも余裕で優勝候補の
一角だってことを…!」

タクミも腕組みして気合を入れます。

「あぁ!

この試練で確と
示させてもらう!!」

三人はダッシュでコンビニに
走り出しました。

「お―――し…
兎にも角にもまずは
現場にある食材の確認だ!」

店内に入ります。

「ねぎ…トマト…キャベツ…
野菜は結構揃ってるなぁ!

最近のコンビニはすげーなぁ~~。

卵や牛乳…豆腐……
豚の細切れ肉なんかも
置いてあるぜ!」

「しかし品質は可もなく
不可もなくという所だな。」

「うん……。
お家での食事にならじゅうぶん
使えるレベルだけど

これでおよそ一万円以上の
品を作るなんて…!」

創真は直感しました。

「ん!この試練で試されるのは
きっとそこだな。」

― 平凡な食材どうしを
組み合わせることで

いかに新しく
意外な美味しさを
作り上げられるか

って勝負だろ! ―

「それなら俺の十八番だぜっ!
一番乗りで挑戦してやる!」

店内の食材を猛烈な勢いで
選び出していきます。

タクミは慌てました。

「なにっ……!
くそうオレも早く
レシピ作りを…」

ザッと外の調理台に向うと
缶詰を取り出しました。

( さて…主役になる商品は
……この缶詰だ! )

― 牛肉の大和煮!

まず長ネギ・しめじを
ごま油で香ばしく炒めたら

大和煮缶を汁ごと鍋に投入!

豆腐も入れて
ぐつぐつ煮込み

黒胡椒と…チューブの生姜を
加えて風味を整える…! ―

田所とタクミはその手際に感心します。

― 流石、創真くん!
コンビニの商品を
上手に取り込んで ―

― 瞬時に!
的確に料理を
組み立てていく…! ―

ランタービは無言で
様子を見ています。

創真の料理が完成しランタービの前に
運ばれました。

「お待ち遠……!

“即席!牛肉缶すき焼き御膳”っす!」

その出来栄えに大泉達も
興奮しました。

「おおっ…!
見事な出来栄えじゃわい!!」

「味の完成度はどうだ…!?」

ランタービは一口パクと
口に運び味わいます。

「……美味ね。

牛肉を主役に…
しっかりとしたうま味の
土台を作り上げ

濃厚かつ食べ飽きない
美味しさになっているわ。」

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執行官の好感触に周りも驚きます。

「おおっ…!そこまでの味を!!
しかし一体どうやって…!?」

創真が説明しました。

「へへ…パンのコーナーから
見つけてきました。

ジャムパン!の中身の!
苺ジャムっす!!

牛肉を煮込む時に
こいつを少量汁に加えると…

コクのある甘みがプラスされて
一気に風味が増すんですよ!

それと隠し味に焼き肉のタレも
使ってます。

こいつは肉にも野菜にも合って
皿全体をつないでくれる
万能調味料っすからね!」

ランタービは考え込みます。

「……ふむ。」

創真はジャム抜きパンを食べながら
判定の結果を待ちました。

― さぁて……
この品でどんくらいの
値段がつく!?

50ドルくらいか…?

いや……
100ドルくらいあっさり
行っちまうかも! ―

ランタービが判定結果を伝えます。

「判定よ。」

スッと創真に手を差し出しました。

「マイナス14ドル。
はい財布出しなさい。」

― !? ―

創真は訳が分からないまま
ランタービに財布を手渡します。

「あ、もう!
日本円しかないじゃない。

まあ仕方ないわね。
いいわ円でも。」

「ストップストップ!
100ドルどころか…
何っ…でマイナス!?」

「何でって…課題の意図を読まずに
商品をムダにしちゃったんだから

その分の代金をいただくのは
当たり前でしょ?」

創真は理解しました。

― その分の代金……!?
まさか!14ドルって

いま俺が使った商品の
価格を全部足しただけの
値段……!?

ってことはこの
審査員の判定では

俺はこの料理に何の
価値も増やせず…

ただ食材をムダにしただけ
ってことかよ!!? ―

ランタービは怒りました。

「まったくもう!

チャンスは3回あるから
試しで出すのもいいけど…

WGOの資金だって無尽蔵じゃ
ないんだからねっ」

創真は心の中でツッコみます。

― コンビニ一軒建てといて…? ―

ランタービは足を組みました。

「とにかく!

今あんたのした調理は…
ただの”足し算”だってことよ。」

「……!?」

創真の背後から司が調理した
皿を持って現れました。

「そういう事さ。

―――お口に
合いますように。」

コト…とランタービの前に置きます。

「”デミグラスソースで味わう
ビーフ&チキンの競演”で
ございます。」

大泉達が驚きました。

「うおぉお―――!!?
なんという高級感じゃ!!」

「フランス料理店のメインとして
出されても遜色ないビジュアルの
美しさ。

あれを本当に
コンビニ商品で!?」

ランタービが反応します。

― これは――…!! ―

「…なるほど。
遠月卒業生、司瑛士くんね。

わかってるみたいじゃないの。」

司の料理に創真をはじめ
他の料理人達が注目します。

ランタービが料理を
ナイフで切り分けました。

― ん…っ
酸っぱ旨いデミグラス
ソースの香気が

否応にも食欲をそそる…! ―

ごく…と唾をのみ込みました。

記者達が群がる中ランタービが
料理を口にします。

ピクッと体が反応しました。

「きゃっ」

ビクンッと体が跳ね上がり
服が弾け飛ぶイメージが湧きます。

― 重厚……!
パイ生地で包まれた
2層構造の詰め物が

相互に美味しさを
高めている~~~!!

上の段は鶏肉のムース!!

しっとりと加熱されたチキンに
生クリームなどを合わせ
ミキサーで攪拌…

とろける舌触りに仕立てあげ
まろやかで濃い旨味と甘味が
口に溶け広がる……!

そして下の段は牛肉主体のミンチ!!

上段のとろとろチキンムースと
デミグラスソースとの相性が抜群…

恐るべき完成度!! ―

見ていた料理人戸惑います。

「と…とは言えコンビニ商品だろう!?
そこまでの美味になるわけが…。」

ランタービが紅潮した顔で否定しました。

「いいえ…彼の調理によって
全ての次元が変わっているのよ…!」

司は謙遜しながら言います。

「そ、そんな大した事は
してないけど

え~~~とそうだな……
例えば――

チキンムースにはしっかり固く
泡立てた卵白を慎重に混ぜ込み
食感の豊かさを演出……

かつキノコペースト(デュクセル)
を添え濃厚さを倍増させました。

缶詰のマッシュルームは
微かな臭みがあるので

みじん切りして炒め水分をギリギリまで
飛ばすことで臭いを完全に消す。

赤ワインも極限まで煮詰める事で
旨味だけを抽出し…
デミグラスソースと馴染ませました。

残念ながら安物しか
なかったので。」

料理人達は驚愕します。

「……っ」

( どこが…大した事ない…だ!? )

ランタービが補足説明しました。

「彼が主に使ったのは
本当にどこにでもある

“惣菜ハンバーグ”と
“チキンサラダ”そして
“冷凍パイシート”!

こういった総菜は誰もが
美味しく味わえるよう
設計されている物

つまり―――

普遍的で尖りすぎない
味ということ!

そのままではとても
この試練では使えない!!

その中から高級美食に
耐えうる要素だけを尖らせ

一切雑味を出さず調和させながら
活かしきった!

司瑛士だからこそ
到達できた次元だわ…!!」

「……っ!!」

料理人達は声も出ません。

ランタービが創真に言いました。

「そこのあんた!

さっきあんたが出した品…
自分の店で出すとしたら
客から1万円とれる?」

「え!……そりゃー…
ムリっすね。

せいぜい千円ちょいっす。」

ランタービは呆れます。

「堂々と言うわね。」

創真を指差しました。

「そ!あんたのはただ素材を
“足し合わせた”だけ…

この試練ではそんな誰でもやれる様な
調理じゃクリアさせないわ。

素材の良さを”掛け合わせ”……
倍加させ!累乗させる!

それがプロの技術って
もんなのよ!!

さあ判定よ!!」

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手を差し出すとサッと職員が
ランタービの財布を差し出しました。

しばし考えこみます。

「プラス587ドル!!!」

司の前に札束がダァンッと
山積みされました。

全員口をそろえて驚きます。

「う……うそぉお―――!!?」

司と創真はバチッィィと
火花を散らしました。

ランタービが組んだ足を揺らして
創真に言います。

「…でもまぁ…定食屋の料理じゃ
1万円の品なんてあるわけないし

この試練はあんたには
難しいかもねっ。」

創真は少し間を開けます。

「……いや…
そうとも限んねー……。

ありましたわ。

このお題にお誂え向きの
メニュー……!」

「……何ですって…?」

「まぁ見てて下さいよ。

数万出しても惜しくない
ゆきひら自慢の一品
出しますんで!」

手ぬぐいをギュッと額に巻きました。

今週はここまでです。

司の料理、約6万円以上ですかー!
凄いなぁ!!大化け!

司も大した事してないけどって
前置きするのがまた!えぐいな!

周囲の料理人達の傷に
塩を塗り込みますね。

創真のすき焼き御膳も
美味しそうでした。

でも少し趣旨が違ってたのか…。

司の料理はとても家庭で
真似できるとは思えないけど
創真の料理は試したくなります。

それがイカンのか…。

求められてるのは1万円以上の
価値のある高級料理ですしね。

14ドルは1,600円位かー。
この差は凄い…。

司は最初からこの試練の
真意がわかってたって
ことなんですよね。

でも後続の人達は試練の真意が
明確になった分料理を組み立て
やすくなったかも。

ここから来週の288話の予想です。

創真2回目のチャレンジですね!

数万出しても惜しくない
定食料理ってなんだろう。

通常メニューにない裏メニューとか。

食事処ゆきひらの裏メニュー、
少なくとも44ある事は前回の
試練で証明されてますから!

でも食材もそんなに
奇抜なものではない…ハズ。

わかりませんね~~。

しかも司の料理よりも
上の値段を狙ってるとしたら

6万円以上の定食料理…。

もはや怖いです。

タクミや田所も調理開始
するかな?

ノワール達の料理も気になります。

みんな司の料理が出てから
動き出すんですね。

ものすごい注目度…。

来週も楽しみです。

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というわけですが、最後までお読み頂いてありがとうございました!

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