臨時教師として遠月学園に潜入した
才波朝陽はえりなを妻に娶る野望の
第一歩にソーマに食戟を申し込みます。

その続きです。

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食戟のソーマ ネタバレ感想274話。275話の予想。白黒対決!

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えりなが去った後、堂島は
一人部屋にいました。

― 才波朝陽は必ず
遠月学園へ現れる。

幸平創真を…
その手で倒すために!! ―

笑顔の鈴木をソーマが
鋭い目で見つめます。

「勝負の前にひとつだけ
いいすか。

センセーって
ただの先生じゃ
ないっすよね?」

鈴木が一瞬ぴく…と反応しました。

田所が驚きます。

「そ、創真くん…?」

ソーマは普通のモードに
戻りました。

「や―――何つーか
俺のただの勘なんすけどねっ。」

鈴木も意味ありげに
笑いながら答えます。

「…さぁて?
どうだろうなぁ?

まぁ人間誰しもひとに言えない
秘密くらい持ってんじゃねーかぁ?」

ソーマは手ぬぐいをぎゅっと
頭に巻きました。

「ふ――ん…
やっぱし何か隠してるんすか。

じゃあこの勝負で俺が勝ったら
その秘密…話してもらえますかね?」

バサッと制服を脱ぎます。

鈴木は間をおいて答えました。

「…いいぜ。」

突然田所に向き直ります。

「あ!でもそれだとよ
俺にも勝ったときの
報酬がなきゃ不公平じゃね?

な、そうだよな。
田所さんもそう思うだろ?」

「は、はい。」

「う~~~ん…そうだな。

お、よしじゃあ
俺が勝ったら…

お前の持ってる包丁をくれよ。」

ソーマが冷ややかに
目を細めました。

「……は……?」

両者調理を開始します。

田所は気絶したえりなを
介抱していました。

話は少し前に戻ります。

鈴木が食戟の方法を
決めていきます。

「じゃあ対決テーマは
この冷蔵庫にある食材を
使うってことで。

そんで審査員は…
田所さんヨロシク。」

「えぇえ?
わ、私ですか!?」

「第十席の生徒にお願いできれば
間違いは無いだろうからな!

んじゃ頼むね~~~。」

田所は倒れたえりなを
抱きかかえながら慌てます。

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「ちょ、ちょっと…それよりも
さっきから薙切さんが
うなされちゃってるんですけど。」

「う~~~ん…
う~~~…」

ソーマが怒鳴りました。

「包丁とエプロン
持ってきた!

さ、やるぜー!!」

田所は先程のソーマと
鈴木の会話を思い返します。

“薙切えりなを娶る”
“薙切(の舌)は俺のもんだ!!”

苦笑いしました。

― まぁあんな現場に出くわしたら
倒れちゃうのもよく分かるべ…。

創真くんも……
そりゃ薙切さん
勘違いするよ~~~… ―

ザクザクと鈴木がキャベツを
千切りする音が聞こえてきます。

田所はソーマにひそひそ
話しかけました。

「それにしても鈴木先生…
どういうつもりなんだろうね。

創真くんの包丁を…
だなんて。」

「な―――。
美作みてーなやつ
他にも居るもんだな。」

「大丈夫…?
創真くん。」

「おうっ
まぁいつも通り
全力出すだけだ。

この数か月で俺もかなり
パワーアップしたからなっ。

そう簡単にゃ
負けてならねーよ!」

「………うん!
そうだよね………!」

「よし…間もなく仕上げだぜ。
肉の”揚げ”に入るっ!」

ソーマは豚肉を油に投げ入れると
火力を一気に上げました。

バッと手を広げます。

「おあがりよ!!

チーズフォンデュ
ロースカツ定食だ!!」

田所は戸惑いながらも納得します。

― て…定食!!
しかもチーズフォンデュ!? ―

(何だかすごく創真くんっぽい~~~~!)

田所は側に置いてある容器を見ました。

「……って事は…
この容器にチーズが入ってるの?」

「そーゆう事!

さ、どっぷり付けてみてくれ。」

ソーマはニヤ…と笑いました。

田所は言われた通りじゅわ…と
揚がったカツを一切れ容器に入れます。

「よいしょ…

―――…え!?」

容器から引き揚げて
驚きました。

「黒い…!!?
え!?これ…ソース!!?」

バクッと一口食べると
恍惚とした表情になります。

― お…美味しいぃ~~~~~!!!

なんて軽い食感…!

噛んだ瞬間に揚げ衣が
スウッと溶けてくみたい!

そんなカツにこの黒いソースが
まろやかに絡みついて…
たまらない風味に。 ―

「こ……このソースは……!?」

ソーマが答えました。

「一見ただのとんかつソース!
真っ黒なペーストその正体は……

“ブラックチーズ・ソース”だ!!」

表面を真っ黒になるまで
焼き焦がし……

その炭の香りを凝縮した
“茄子のピューレ”

そいつをチーズに合わせた
特製ソースなんだ!」

田所は興奮します。

「!!なるほど…そっか……!

チーズと炭のほのかな風味が
ふわっと口に残って
凄く爽やかな後味!

それでここまで品のある
美味しさになってるんだ…!!」

― でもロースカツって
強烈な旨味があって
油っぽいはずなのに

どうしてこんな繊細な風味を
しっかり感じられるんだろう……!? ―

鈴木が言いました。

「肉の揚げ方だな。」

田所は驚きます。

「え……?」

「幸平は豚ロースを……
“冷たい状態の油”から
火入れしたんだ。」

― 急激に温度が変化すると
肉はどうしても固くなっちまう。

…そこで

全く加熱していない常温の油から
じわじわ温度を上昇させ…

そして最後は火力を上げた
高温の油で…
表面を一気にカラリと揚げる! ―

「そうする事で油分の存在を
忘れさせるほど軽やかな
カツに仕上がり

繊細な風味・そして後味を
生み出すことが出来たんだ。」

ソーマは得意げに言います。

「ふふんっ!

まぁその揚げ技は実家でも
使ってたんでね!

あとは焦がした茄子の
ピューレと一緒に隠し味として

“黒ニンニクのピューレ”も
チーズソースに練り込んである。

その風味も相まって
食べれば食べる程次の
一口が欲しくなるはずだぜ!

“食事処ゆきひら”での技術をベースに…
遠月で研鑽をがっつり載っけた一品!

それがこの”ロースカツ定食”だ!!!」

鈴木は笑います。

田所は夢中で食べ続けました。

― ほんとに……

いくらでも食べ進められちゃう!

黒いチーズを浸した
このロースカツのように

私の骨身にもこの味が

どこまでも沁み込んでいく…
なんていうか…
この味はっ~~~!!

テンション☆鬼ブチ揚げ
みたいな~~ ―

田所は思わず黒ギャルになります。

ソーマは鈴木に言いました。

「つーか鈴木センセー。

自分の調理ほっといて
実食に参加してる場合すか。」

「あ、心配してくれなくても
OKだぜ?

今は”揚がるのを”
待ってるとこだからな。」

「………!?」

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鈴木は耳を澄ませます。

「聞こえるだろ。

俺も間もなく完成さ。」

じゅああああと何かが
揚がる音が響きます。

鈴木が手を差し出しました。

「おあがりよ。」

田所は驚きます。

「そ…創真くんと…
同じ料理をぶつけてきた――!!?」

目の前に出された料理は
ソーマと同じロースカツでした。

「唯一違うのは……」

ソーマは笑います。

「あの”白いソース”か―――…!」

今週はここまでです。

ソーマは勘がいいですねー。

なんとなく普通の先生じゃ
ないってわかってるんですね。

「サイバ」と見破ってるのか
まではわかりませんけど。

そして久々の食戟だった訳ですが。

まったく同じロースカツに
なったのって偶然!?

それともソーマが選ぶ食材から
予想してわざと同じ料理にしたの?

もし狙ってたのじゃなく
偶然だったら凄いなぁ。

やっぱり血の繋がりは
あるんじゃないだろうか…。

創真の包丁を欲しがるのも
思いつきなのか狙ってなのか。

読めません!

今はお互いに腹の
探り合いって感じですね。

そしてえりな様は
結局目覚めなかった…。

ここから来週の275話の予想です。

二人のトンカツの違いは
ソースが黒か白かって事ですね!

ソーマのソースがチーズなのに
黒かったのに対して…

鈴木先生のソースも
白いけど実は…!

って展開なのかなぁ。

ホワイトソースとか
単純な物ではなさそう…。

鈴木先生とゆーか才波先生の
料理ってやっぱり城一郎さんの
味を引き継いでいるのかな?

だとしたらソーマは実食すると
何か感じるものがあるのかも。

案外ロースカツの揚げ方も
まったく一緒って事もありえますね!

ソーマが勝つ可能性は
大分低いとは思うけど
奇跡が起きるといいなぁ。

城一郎さんは日本に来ることは
出来ないんでしょうか…。

まさかあのまま入院とか
してる訳ではないと思うけど。

詳しい説明聞きたいですね。

来週も楽しみです。

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というわけですが、最後までお読み頂いてありがとうございました!

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