大絶賛のうちに紀ノ国の実食が終わり、
次はソーマの番です。
その続きです。

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食戟のソーマ ネタバレ感想213話。カップ焼そばってこういう事?

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会場の外は吹雪になってきました。

新戸達が檻の中からソーマの実食を見守ります。

田所、タクミ、えりなも静かに様子を見てます。

鉄の椀に盛られたそばがジュワジュワ音を立てながら
審査員たちの前に置かれました。

『 反逆者、幸平創真のターンです。
実食開始―――――っ!! 』

ソーマが審査員に言います。

「おあがりよ」

アリスが笑いました。

「ふふ……わかったわ…幸平クンの品。」

「え?」

「確かに見た目、そば感は全くないわね。」

「そこかよアリスっち!!」

思わず吉野がつっこみます。

丸井が心配します。

「でも……本当に…鉄鍋で豪快に焼いたりなんかして…
そばの風味は台無しになってないのだろうか……?」

「………」

葉山がソーマのそばを見つめる中、一色が言います。

「……創真くん、これが…君の答え何だね。」

「うす、上手くいってるといーんすけどね。」

「………?」

紀ノ国は二人の会話の意味がわかりません。

『 では審査員のみなさぁん、よろしくお願いいたしますぅ! 』

「はい。」

アンが答えます。

「………。」
「ふ――――む……?」

十傑の司や竜胆もソーマのそばを見ています。

3人の審査員がそばを勢いよくすすりました。

『 さぁ!いかがなのでしょう!?
大方風味も何も失われているに…… 』

アンはそばを飲み込み呟きました。

「……これは……」

隣のシャルムと感動のため息を漏らします。

イストワールが言いました。

「生きてる……!そばの香り…
風味はしっかりと生きているぞ!」

紀ノ国は驚きました。

「何ですって!!?」

審査員たちは食べ続けます。

「鉄鍋で軽く焦げた部分はパリパリに!
そばの食感にコントラストが!」

「鴨肉のクリアな油がそばにしっかりとした
コクを与えながら」

「そば自体の風味がハッキリと伝わってきます!!」

ソーマは審査員たちの反応に小さくガッツポーズをします。

「うっし…!」

紀ノ国は焦ります。

「ど……どうしてそんな事が……!?」

ソーマの製麺機を見てハッとします。

「まさか…三番粉を…!?」

ソーマがニヤ…と笑いました。

アリスが聞きます。

「さんばん?え?おなじそば粉じゃないの?
どういう事?」

アンが説明します。

「そば粉には挽いた実の部分の違いによって
一番粉・二番粉・三番粉といった種類があるのです。」

一番粉 挽いたとき最初の粉になる胚乳の中心だけを集めた粉!
打ったそばは、喉ごしが良く滑らかで品のある風味になる。

二番粉 さらに挽き続け、胚芽部も粉にしたもの!
香りと食感のバランス良し。

三番粉 実の外側に近い部分まで挽き込んだ粉!
喉ごしの質は落ちるが風味は非常に強い!

紀ノ国が使用したのは甘さ、弾力、歯切れのよい
ツルツルした喉ごしに仕上がる一番粉。

対してソーマが選んだのは三番粉。
なめらかさ、香り、舌触りは一番粉に劣ります。

けれどそば自体の風味は最も強く出る!

―― もしMr幸平が「一番粉」を使い、焼くという
調理法をとっていたら…
風味は台無しになっていたでしょう。

しかしそば特有の風味を強く備える「三番粉」だったからこそ

鉄鍋で焼いてもその風味が壊れること無く
ここまでの美味を構築できたという訳なのです!! ――

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反逆者チームは好感触に喜び、会場は戸惑いを隠せません。

竜胆が感心します。

「やっぱやるなー幸平――…」

紀ノ国は驚きを隠せません。

「……どういう発想をすればこんな品が?
三番粉を使うなら、いわゆる藪系そばや田舎そばのような
選択肢が浮かぶのが普通でしょう…!

なのに何故そばを焼くなんて発想が――」

ソーマが言います。

「え だから調理中も言ったじゃないすか。

【カップ焼そば】だって!」

「!?」

アンがソーマに聞きます。

「カップ焼そば…?いわゆる即席カップ麺の一種ですよね。」

ソーマが数種類の小鉢を審査員たちに配ります。

「そうっす!」

イストワールが言います。

「おや、この小鉢は…薬味だね?
好みで追加できるというわけか。」

ソーマが答えます。

「これもですね…薬味ってよりは【かやく】っす!
シーズニングスパイスにすりごま!
お好みでどうぞ。」

そしてカップ麺について語りだしました。

「俺…ガキの頃からカップ麺とかカップ焼きそばとか
すげーなぁって思ってたんすよ。

あのカップひとつで完成してる機能美!

なのに味付けや素材はめちゃくちゃバリエーションが
ありますもんね。

だから料理に活かせないか色々考えたり……
逆にカップ焼そばを最強に美味くアレンジする方法を
探したりしてたわけっす。」

子供の頃カップ麺を分析したり、麺をフライパンで
焼いてみた思い出が蘇ります。

麺=しっかり風味の乗った三番粉のそば。

ソース=濃い口醤油10・味醂4・ザラメ3の割合で作った
かえしを濃いめの鰹出汁で割った特製濃厚つゆ。

かやく=白髪ねぎやスパイス。

「それらを全部鉄鍋というカップの中で
ざっとかき混ぜれば完成……。

それが【ゆきひら流焦がし蕎麦】っす!!」

イストワールが言います。

「……確かに日本で生まれた即席カップ麺は
日進月歩で進化を続けてきた。
これも…ひとつの歴史・伝統といって然るべきものだ」

アンが続けます。

「江戸そばに対し取り組んできた時間については…
ミス紀ノ国に敵う学生はいないでしょう。

けれど彼はカップ焼そばというものから発想を得て
全く違う方面からのアプローチを行った。

そしてこの椀には彼にしか表現できないもの―――

そばという料理の新たな可能性が示されています!」

竜胆と司が微妙な表情で話を聞く中、
会場も審査員の高評価にどよめきます。

ソーマと一色は目を合わせて微笑みます。

一色は列車内での会話を思い出していました。

「「定食屋であること」か…成るほどね。

確かに…毎日毎日沢山のお客さんに満足できるよう
取り組んできた創真くんなら、現十傑にも作れない何かを
生み出せるかもしれない。

城一郎さんらしいステキなアドバイスだね!」

「うす!がんばるっす。」

ソーマも気合を入れます。

一色がさらに付け加えます。

「それに加えて…十傑たちの多くは特定の必殺料理ジャンルを
持ってるから、勝負本番に向けイメージトレーニングして
おくのも悪くないかもしれない。

どんなお題が来ても対応できるようにね。

たとえば…紀ノ国くんが最も得意とする料理は
ずばり「そば」だよ。」

「そば……。」

「まぁまさか敵の得意食材にぴったんこで当たるなんて事は
ありえないとは思うけどね!」

「あははーそうっすよね!
よっぽどクジ運悪くなきゃあ。」

「君にしか出せない答え――楽しみにしているよ。」

「うす!」

そして会場のソーマのそばに一色は感心します。

(さすが創真くんだね…僕たちの想像を軽々と飛び越えてくれる!!)

その後も審査員たちは夢中になってソーマのそばを食べ続けます。

「おぉ…このスパイスは山椒がメインのようだな!いい味だ。」

「こっちはジンジャー!生姜だよ。
これも混ぜるとさらに美味だ!
ほら君もやってごらんよ。」

「ふふ……熱々でとっても美味しいです。」

―― 仲間と味わえる楽しさや美味しさ…
そこには自然と”輪”が生まれる。

まるで青春時代に戻ったかのように
そばのもつ熱気に全身を包まれ友と語らう。

そうそれはまるで―

【 かけがえのない仲間たちと歩く
夏祭りの夜にも似た

美しくて少し切ない

きみのそばの香り―― 】 ―――

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アンが言います。

「これにて審議は終了……判定に入ります。」

『 きましたぁ!ついに1st BOUT第3カード!
紀ノ国寧々VS幸平創真の決着です!!

勝者は…!!どちらなのでしょうか!?

判定を!! 』

少しの沈黙の後イストワールが口を開きました。

「勝者は……3名の満場一致で決まった。

だが……かわらない……なぜ……

なぜ【こちらの品】の方がこれ程までに
より強く風味を感じられるのだ!!?」

選ばれた勝者はどちらなのか、
今週はここまでです。

やっとカップ焼きそばの意味があきらかに!

だがしかしこれはカップ焼そばなの…?

寧々も少し突っ込んでたけど大分無理があるよ…。

でも美味そうです!!

イメージ的にはビビンバのような気もしなくもなくも
ないけれども!

お焦げとか、スパイスとか、いいですね!

うちで作るとしたら、二八の三番粉のそばを
買ってこねばならんのですか…。

二八はあっても三番とか一番とかのそばって
売ってるのかな~。

今まで意識した事ありませんでした。
勉強になります。

ここから来週の214話の予想です。

判定ですね!

わからない…とか、なぜ…って言ってる時点で
王道の寧々のそばじゃなくてソーマのそばなのでは?

寧々のそばが勝ちならこんなに疑問に思う必要ないし。

焼いたりしたから風味が上がったとか…。
そんなに安易じゃないか…。

一色先輩の予想、当たってほしいです!

その一色先輩のバトルも来週は見れるのではないでしょうか。

うなぎバトル!

うなぎというと、うな重とひつまぶししか浮かばない…。

今まで謎のベールに包まれていた才能を
ぜひ思い切り見せてほしいですね。

それかずっと忘れられている女木島先輩のバトルか。

女木島先輩、お題すらわからないんですが。
一体何を当てたんだろう…。

来週も楽しみです。

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というわけですが、最後までお読み頂いてありがとうございました!

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