ソーマはえりなの神の舌で
味の調整をとりながら前菜の
必殺料理を完成させました。
その続きです。
食戟のソーマのネタバレ感想258話。259話の予想。もう一つの食戟!
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食戟前夜の作戦会議での事です。
えりなが言いました。
「君が前菜担当になった暁には
“パテ・ド・カンパーニュ”を
作る手もあるわね。」
「おぉ…授業で作ったことあるなぁ
確か…どんなだっけか。」
えりなが説明します。
「パテ・ド・カンパーニュ…
日本語だと”田舎風パテ”と
訳せるわね。」
― ミンチ肉にレバーペーストや
野菜類を混ぜ込み
焼き上げる料理。
ねっとりした舌触りとコクが
食事への期待感を高める…
定番の前菜メニューよ。 ―
ソーマはふむ…と納得しました。
「要はコンビーフみてーなもんか。」
「全然ちがいます。
とにかく!
前菜の役割はいかに
メインディッシュに繋げるか!
それを肝に銘じなさい。」
ソーマは言い返しました。
「だからぁまだどっちが前菜か
決まってねーっつの!」
「だったら今から私も何品か
作って差し上げるわ!
そうすればすぐメインを
譲る気になるでしょうから。」
「おーっ上等だおら~~~!」
そして夜はふけてゆきました。
場面は再び食戟の会場に戻ります。
出されたソーマの前菜の皿に
アンもデコラも驚きます。
「こ……」
「これが……!?」
薊はソーマを睨みました。
「……君にとっての
前菜だと言うのかい。」
会場の歓声を背にソーマは笑います。
ソーマの皿を見て吉野と
青木が叫びます。
「原始人が……!!」
「アニメとかで原始人が
食う肉だ!!」
佐藤も青くなって怒鳴りました。
「どっからどう見ても…
メインディッシュで出す
皿じゃねぇか―――!!!」
竜胆が呆れます。
「おいおい何考えてんだ
幸平~~~?
あのなー前菜ってのはなぁ~~~…」
叡山がツッコみます。
「なんであんたが諭してるんすか。」
檻の中から青木が叫びました。
「幸平!何のつもりだオイ―――!!!」
ソーマはわざとらしく笑います。
「へえ――――?何があ?
俺は薙切の要望どおり
前菜メニュー パテ・ド・カンパーニュ
作っただけだけど~~~?」
タクミも不安になります。
「あの男…もしかして」
― 司先輩が出した
必殺料理への対抗意識で
完全に暴走してしまっている―――…!!? ―
えりなは黙ってソーマを見ていました。
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デコラがガシッとソーマの
骨付き肉を手に取ります。
「とにかく…実食してみるしか
ありません!」
肉を横から見て納得しました。
「!!確かに内側にはパテが!」
― なるほど…
外側に切り落とし牛肉を
巻きつける事で
まるで骨付き肉の様に
演出していたのね! ―
一口食べると躰が跳ね上がりました。
「こ……これは―――!!」
― 表面を取り囲んでいるのは……!
“マリネ”した”切り落とし牛肉”!!
香ばしいのにフルーティな肉汁で
瞬時に意識が持っていかれる!!
そしてすぐ下には”べーコンスライス”…
パテ生地をしっかりホールドする
役目も果たして… ―
「一口目からタンパク質のインパクトが
躰に響きわたりますわ…!!」
うっとりするデコラに
ソーマが説明を付け加えます。
「そのマリネ液のベースにしたのは
“焼肉のタレ”っす!!
市販の焼肉ダレにはニンニクや生姜とかの
“香味野菜”や”醤油”・”味醂”がバランスよく
調合されてますからね。
ばっちり土台になってくれるんす!
これも薙切に味見してもらって……
“はちみつ”・”すりおろし玉葱”・
“オレンジ果汁”を追加。
よりパテ・ド・カンパーニュに
合う味に調整してます。」
えりなは黙々と料理を続けます。
アンも感動しました。
「そしてその奥にある”パテ生地”……!
これが何より絶品!!
濃厚でありながら繊細……!
外側の香ばしい肉と合わさり
ガツンとした火花が口の中に
炸裂します!!」
― ”鶏レバー”を主体に”鶏胸肉”・”生クリーム”…
それに”インゲン”・”ニンジン”・”しめじ”等も
刻み混ぜてありますが
その野菜の一つ一つへの
仕事が素晴らしい……!
“コンフィ”・”グリエ”・”ブレゼ”
そして”スュエ”!
別々の最適な火入れがなされ
繊細な甘みをじんわり引き出し
皿の総合力を底上げしている!! ―
ソーマがニッ…と笑いました。
デコラが何かにピク…と反応します。
(何……!?いま一気に風味が変わった!!)
― ただでさえ美味だった
肉の壁の間から
まるでうま味と香りの
芳醇な間欠泉が吹き出したよう……!! ―
はっとしました。
「何かが…肉の隙間から
染み出してきている!?」
ソーマが説明します。
「その正体は……じっくり煮出した
“特濃コンソメゼラチンソース”!
そいつをサーブの直前、料理用極太注射器で
肉にたっぷり注入したんす!
食べ進めてる途中にあふれ始めて…
味変が起きるようにね!」
アンは驚くばかりです。
「凄い…先程よりもっともっと
この品に夢中にさせられてる
感覚なのです!!」
(ひと噛み目のゴージャス感から…
食べ進めるごとに張り巡らされた
工夫に次々とぶつかる!
だった一皿に全て詰め込まれて
いるなんて……
とてつもない満足感です!!)
ふと後ろを見るとデコラとクラージュが
下着姿になっていました。
「きゃっ…」
男性陣は大喜びです。
「うおあぁ――――!!?
出たぞおさずけ!!」
「って事は…薙切薊も美味いと
認めたってことか!!?」
薊は無言でフォオークに刺した
肉を見つめていました。
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「……この野菜に対するアプローチ…
“レギュムの魔術師”四宮小次郎を
思わせる。
野菜の甘みや風味を充実させる事で
品位を保ちながら味を深めるとは…!」
田所が言います。
「それに…時間差で別の風味を
炸裂させて食べる人を惹きつけるのって
まるで月饗祭で出した”あの料理”みたい…!」
ソーマがニッと笑います。
「そのとーり……!!
この料理は…俺の持ってる”ゆきひら・改”の
二皿を一つに合わせた品なんす。
だから薙切の力を利用させて
もらったんだ。
ただ足すだけじゃバラバラになっちまう
要素と要素をしっかりと一皿に融合
させるために!!
名付けて
“時限式・生意気小僧風・原子肉”!!!
改を超えた皿…
“ゆひきら・真”ってトコっすね!」
薊は淡々と評価します。
「……そうだな。
ここまで複雑な多くの要素…
普通であれば組み上げる事すら
不可能だったはず。
“神の舌”の啓示によって
この品は確かに”必殺料理”と
呼ぶべき出来に仕上がっている。」
― 司の「白き鎧の皿」に
勝るとも劣らないレベルで……! ―
「……!!おおおおっ」
反逆者チームは高評価に喜びます。
薊は続けます。
「ただしそれは単体での話だ。
司の品は数段ブースト
されているのだよ……
竜胆の前菜による効果でね!
だが一方の君がやった事は…
前菜でメイン級の料理を出し
“コース全体を破綻させた最悪手!”
一皿だけでいくら満点に
近かろうとも
このコース勝負においては
0点だ……!」
薊はフォークを机に投げ捨てました。
叡山は困惑します。
「……幸平…
向こう見ずな野郎なのは
重々承知だがここまでの無策を
やる奴か……?
何か…企んでるんじゃねぇのかよ…!?」
斎藤と紀ノ国は黙っています。
歓声の中えりながソーマに尋ねます。
「……どういうつもり?
我々にチームワークというものは
無かったのかしら。」
ソーマはぐっと拳を握りしめて言いました。
「……いいか薙切…俺は――――
この連帯食戟でぜってー勝ちてぇて……
そう思ってる……!」
えりなはイラッとしました。
「だったらどうして……!!」
「さっき味わった司先輩の料理……
物凄ぇインパクトだった。
残念だけどあれには……
昨日食わしてもらった
お前の皿じゃ勝てねーわ。」
「な……っ
なぜ言い切れるのよっ!!」
「だってどれもお前の
必殺料理じゃねぇから。」
えりなは目を見開きます。
ソーマは続けます。
「先輩に勝つには
今までの手前の全てをぶち込んだ
必殺料理と必殺料理!
そんな皿同士がぶつかり合う
コースでも出さなきゃダメだ!
俺より凄い皿作れんだろ?
だったら見せてもらおーか。」
「…………」
「――俺の品を超えなきゃ
勝負に負ける。
…要はこれって
俺とお前の食戟ってことだぜ?
“かかってこいよ”」
― お前の今やれる全てを込めた
必殺の必殺料理で!!! ―
今週はここまでです。
またもや薊様のおさずけが!!
なぜアンはさずからなかったの!?
あと竜胆先輩の時はなぜおさずけ
発動しなかったんだろう…。
この時点で竜胆先輩より
ソーマの方が勝ったことに
なるんでしょうかね。
コース料理なので個人での
判定はしないけど。
そもそも竜胆先輩は司の料理を
最大にブーストさせる目的で
作ってたので。
一発入魂する単体の料理とは
また違うんですよねきっと。
でもあの司の必殺料理と同等の皿と
評されたソーマも凄いですね!
ここから来週の259話の予想です。
えりな様のハードルが相当
高くなりました…。
でもソーマの言ってる事は
合ってると思います。
司を超えるなら二人とも
今までの最上級の皿を出さないと
難しいんだろうなと思います。
二人ともメイン級みたいな…。
とはいってもこれ、絶対
後から作る人の方が大変そう!
ソーマの作った必殺料理を
ブーストとして扱えるくらい
さらに上の必殺料理…ひょえ~。
しかも原始人風の前菜を
生かすような見た目の方が
いいのかな…。
さらにそれをぶっつけ本番で
作らなきゃならないとは!
ハードル高!!
来週も楽しみです。
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