12巻では、天廻功という振興宗教教団に誘拐される環。
しかし、教団を裏切った「シイナ」によって助け出されます。
しかし、しかし、今度は梨世に誘拐されてしまいます。
ですがそこは環。無敵ですから。
自力で梨世のもとから脱出するのでした。
ギフト± 13巻のネタバレ感想。14巻の予想。
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13巻はやさぐれている梨世から物語は始まります。
梨世は「タカシ」の敵ともいえる「曹」の部下であり、ダブルエージェント。
そして、梨世にとって「曹」は初めての「男」。
さらに梨世は「新しい人生」を得るためにアメリカのスパイにもなっていたのです。
しかし、まさかのアメリカの裏切り。
「新しい人生」も得られず、「曹」に追われる立場になり「もう終わり」という気持ちになってしまいます。
そんな生きる希望を失った梨世のそばにそっと寄り添うタカシ。
そっと寄り添ってると思ったら今度は動物のように激しく求め合うタカシと梨世。
体を重ねながら梨世は環の心臓に隠された秘密を語り始めます。
梨世が環の心臓にペースメーカーを埋め込んだ時、同時にその心臓のサンプルを採取していました。
そのサンプルを調べた結果、出てきたのは人工物の「ナノファイバー片」だったのです。
人工物の「ナノファイバー片」!?どういうことかって?
環の心臓は再生医療で作られた弁を移植された「世界初の心臓」だったのです。
しかし、ここで疑問が。
どうして、タカシの祖父は人工物でも代用できる心臓弁をなぜわざわざ再生医療で作ったのでしょうか?
環はただの「再生医療の実験体」にされただけだったのです。
タカシはこの事実を知り、改めて亡くなった祖父に憎悪を覚えます。
気が付くと二人の居る場所の周りには「曹」の手下たちが潜んでいました。
「自分を置いて逃げて」という梨世。
「本当に曹から逃げたいなら、最後まで魔性の女を貫き通せ!」と言うタカシ。
「お前は僕のものだ。黙って言う事を聞け」、タカシはそう言うと梨世を匿う事を決意するのでした。
場面は変わり、停職処分が開けた桜田は「英琢磨」の居所を追い始めます。
しかし、その桜田をおびき寄せる「リュウ」。
なんと桜田は「リュウ」に捕まってしまいます。
「リュウ」に脅され、犯され、殺されそうになる桜田。
殺された恋人「阿藤」の遺志を継いだ時から「殺されるかもしれない」と覚悟はしていました。
しかし、今「殺される」ことを「自覚」した桜田は恐怖します。
殺された恋人「阿藤」の顔が浮かび...
「プティンシャトン」...そう呟く桜田。
この「プティンシャトン」という言葉を聞いた「リュウ」はなぜか桜田の首を絞めていた手を緩めたのです。
そのまま、犯しもせず、殺しもせず立ち去る「リュウ」。
殺されずに済んだ桜田は立ち上がる気力もありません。
「廣瀬」に「助けに来て」と電話する桜田。
駆けつけた「廣瀬」の目の前には、小さくうずくまって震えている一人の弱い女「桜田」が居ました。
廣瀬は桜田を強く抱きしめ、「一生守っていく」と心に誓います。
さて、無事誘拐の手から逃れた環はどうしているのでしょう。
「笑顔」でいるんです!?
環が「笑顔」するって只事ではないんです。
この所の環は急に表情豊かになりました。
お手伝いの「タエ」にも笑顔でご挨拶。
学校でも「笑顔」。
そんな笑顔をたたえた環の周りには、男子学生たちが群がります。
しかし、同じクラスの「真由」だけが環の笑顔に違和感を覚えます。
目が「笑っていない」のです。
それもそのはず。
環は残された母の映像を観て、仕草や表情をコピーしていました。
この「勉強中」の様子をこっそり見た梨世は、環がクジラを解体し臓器を抜き取る役目を担わせるには限界が近いと
感じるのでした。
話は戻りまして、真由は環の作り笑顔を「盗撮」しています。
別れた彼氏の子を妊娠している真由はどうしても「お金」が必要でした。
「あるルート」から仕事として環を「盗撮」する様に頼まれていたのです。
「この顔がいいの?」
目の前に笑顔の環が。
環には真由が環を盗撮している事はお見通しだったのです。
「この顔がいいの?」
そう言う、無表情の「笑顔」の環に真由は恐怖を覚えます。
「命を大事にしないとね」
謎めいた言葉を残して立ち去る環。
真由は「盗撮」を諦めてもっと割の良い仕事を「あるルート」から斡旋してもらいます。
その割の良い仕事とは!
「プティンシャトンの新たな子猫」になることだったのです。
真由はお金の代わりに大きな代償を払う羽目になるのでした。
鈴原環は女子高生にして「狩り」のプロ。
何を「狩る」かというと「人」。
しかも更生を期待できない犯罪者を狩り、生きたまま「解体」し臓器を抜き取るのです。
ちなみに解体される人を「クジラ」と環やタカシは呼んでいます。
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ギフト± 13巻の感想
13巻の感想は一言でいうと「愛情」。
タカシと梨世
廣瀬と桜田
自分でも気が付いていない環の「英琢磨」に対する思慕
特にタカシと梨世の屈折した愛情が面白かったです。
梨世を匿うのはタカシにとってメリットはなくてもデメリットは大きいはず。
しかし、「自分を置いて逃げて」という梨世の言葉にも耳を貸そうとしませんでした。
乱暴で横暴な言葉ですけど「お前は僕のものだ」ってセリフは聞きようによっては愛の告白ではないでしょうか。
桜田は本当に助けて欲しいときに廣瀬を頼り、廣瀬も桜田を一人のか弱い女性として「守りたい」と思うのは、
それって「愛」でしょう!
生前の母親の仕草や表情を勉強している環は「英琢磨」に対する思慕から「人間らしさ」を取り戻したいと自分でも
気づかぬうちの「感情」を欲しているのかなと思いました。
その人間らしい「感情」を求めているであろう環に「解体」をさせる事に限界が近いのではと心配する梨世。
そしていかにも「ギフト」らしいラスト。
真由は「プティンシャトンの新しい子猫」として、それはもう言葉にするのもおぞましいレイプにあい、半殺しの様な
目に遭ってしまいます。
このまま、生きていけるのかしら...というくらい。
「命を大事にしないとね」という環の言葉の意味を犯されながら真由は理解したのでしょうね...。
ある意味、「童話」の様な終わり方。
ギフト± 14巻の予想
14巻の予想は、果たしてタカシと曹が手を組むのでしょうか。
「曹」と手を組んでも組まずにいてもタカシにとって曹の存在は良いものになるとは思えませんねぇ。
「プティンシャトン」の事も気になります。
真由に仕事を斡旋した「あるルート」と「プティンシャトン」は関係があるに違いないし。
環の動向を調べてる辺りも気になります。
前回、天廻功に誘拐された環ですから、また「何か」が環を追ってくるのではないでしょうか。
それから梨世の「もう一つ言わせてもらうと」という言葉。
「もう一つ」何を言おうとしていたんでしょう、梨世は。
「英琢磨」の動向も気になるところです。
環と英琢磨が再会できると良いな。
環が本当に笑えるのは「英琢磨」に出会う時だろうから、そう思います。
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