真夜中勉強を終え、就寝した出久の
部屋のベランダで青山がカーテンの
隙間から静かに中をのぞいていました。
その続きです。
ヒロアカのネタバレ感想168話。169話の予想。恐怖のサプライズ。
暗闇の中、青山がカーテン越しに
出久の部屋の中を覗き込みます。
窓をググッと開けようとしますが
開かないようです。
しばらくそのまま部屋を見続けると
静かにその場から消え去りしました。
ベッドで寝ていた出久の心臓が
激しく脈打ち汗だくで目を見開きました。
― 【 何今の!!? 】
今の青山くん…だよな!?
ええ…!?何でベランダ!!?
何しに!?何で!?
あああ怖っどうしよう!? ―
体を起こしてカーテンの
向こうを覗きます。
― 隣の部屋なのに何でわざわざ
ベランダを…!?
訪ねてみるか…!?
いや!ちょっとわけが
わからなさすぎて怖い…!
一体何しに… ―
思い切ってカーテンをバッと開きます。
『 ぼくはしってるよ☆ 』
ブロック状の何かで字が作られていました。
― 【 チーズ!!! 】 ―
出久は恐怖で青くなります。
翌朝、教室の入り口で飯田が
手を振り回して叫びました。
「走ってはいけない!!
しかし出せる限りのスピードで!!」
出久は言われた通り、走らず
競歩のように教室に滑り込みます。
お茶子と飯田が判定します。
「始業一分前!
ギリギリセーフだ!
夜更かしは良くないぞ。
自律神経が乱れる。」
出久は素直に謝りました。
「すいません、委員長。」
そのまま青山に顔を向けます。
青山はウィンクしました。
『 サ・プ・ラ・イ・ズ 』
出久を引きつり笑いをします。
― 青山くん…。
こわくて眠れなかったよ…。 ―
授業が始まりました。
― 青山くんとは
あまり話したことがない。
青山くん自身、
あまり積極的に人と
絡む方でもない。
好きな時に好きな事を言う
自由人…みたいなイメージ…。
けど
合宿の時や仮免試験での行動は
(飯田くんが感極まりながら話してくれた)
まさしくヒーロー。
その彼が僕に何を…?
何か事情があるのだろうか…
だとすると
周囲に話して大事に
するわけにもいかない。 ―
休み時間になり、みんなが雑談する中
飯田が指示します。
「皆早く移動しなさい!
着替える時間なくなるぞ。」
セメントス先生の授業が始まりました。
先生の個性で地面をデコボコの
崖のように隆起させます。
「それでは今日も必殺技の
向上に務めていきましょー。
以前課した「最低二つの必殺技」
出来てない人は開発を。
出来てる人は更なる発展を。」
【 安無嶺過武瑠!!!(アンブレイカブル) 】
切島が全身硬化の個性を発動します。
乱波との戦いを思い返していました。
― おめーぐれえじゃビクともしねえ
漢になってやるぜ…!! ―
ガギゴギしながら動きます。
「乱波と同等の連撃を
受けて鍛える!!
それには――…
爆豪!!砂籐ー!!緑谷!!
思う存分俺をサンドバッグに
してくれ!」
ガギゴッと頭を下げました。
「誤解を招くぜ!!?」
砂籐が言いました。
出久は両手を合わせます。
「ごめん、僕は一人で…!」
「わかった!」
切島はバキャッと返事しました。
出久の脇をを爆豪が通ります。
「ちったあ進んだンかよ。」
爆豪の言葉に出久は
力なく俯いて答えました。
「全然だ。」
爆豪が怒鳴ります。
「全っ然かよ!!
俺より上に行くんじゃ
ねェのかァ!?」
出久は何も言えません。
爆豪はそのま切島の元へ
行きました。
「切島ァ榴弾砲(ハウザー)
撃たせろ」
「いいぜ」
「良くねーよ
建物フッ飛ぶぞ
やめとけ!」
出久は立ち止まりました。
― 無理矢理になら20%程まで
力を引き出せた。
でもそれでも
治崎には勝てなかった。 ―
自分の手をじっと見つめます。
― 100%の力を自力で…
でなきゃ勝てもしなければ
救えもしない。 ―
「ねえ 見て☆」
振り向くと青山がテーブルのような
岩に頬杖をついていました。
青山が笑顔でグッと体に力を入れると
腹のベルトから出たレーザービームが
岩を貫きます。
出久は黙って見つめます。
青山はさらにグッグッグッと
眉間にしわを寄せて力を入れます。
「新技☆」
チュンチュンチュンと両肩からも
レーザービームが飛び出します。
【 ネビルビュッフェ☆レーザー! 】
出久も「おおっ」と驚きました。
青山はキュウウウウと小刻みに
震えてさらに力を振り絞ります。
「も一つ☆」
キュウウウと腹のベルトに
力が集まりビームが放たれました。
腹を動かしジジジジと岩に
文字を描いた後、フウッと
一息つきました。
そのまま震えてうずくまります。
「これやるとすぐお腹
痛くなるんだよね。」
「何で今やったの!!?」
出久は先生に許可をもらって
青山を休ませるため付き添いました。
― 聞くならここしかない…!! ―
「あの…最近っていうか…
ベランダのアレ…
「知ってるよ☆」って
…何を?」
うずくまりながら青山が答えました。
「君の”個性”体と合ってない。
君は僕に似ているんだ。」
出久は力の譲渡がバレたと思い
青ざめて後ずさりします。
― 一体何なんだ……青山くん…! ―
「似てるって…何が――」
「僕、常にサポートアイテムの
ベルトを巻いてるんだ。
幼い頃からね。
じゃないと時々ネビルレーザーが
漏れちゃうのさ☆
先天的なモノでね。
僕も身体と”個性”が
合ってないんだ☆」
青山はバッとベルトを見せました。
「お医者様にそう言われた☆
君入学当時”個性”を全然
コントロールできてなかったろ?
以前から似てると思ってたんだ。
インターン以降、君は以前にも増して
焦ってように見える☆」
「青山くん…。」
青山はバッと出久を見ました。
「サプライズは嬉しいだろう☆
僕はサプライズが何よりも
嬉しいのさ!
僕が嬉しいと思うことを
したのさ。
どうだい?
チーズ美味しかったかい?」
出久は叫びます。
「あれ食べる勇気ないよ!」
「辛いことと向き合ってるだけじゃ
きっとキラメけないのさ☆」
出久は青山の気遣いを感じて
笑顔になります。
― びっくりしたけど…
全部僕を励ます為に――… ―
「ありがとう。
サプライズ大成功だよ
青山くん。」
青山は真顔で腹を抱えます。
「青山くん?」
青山は少し間をあけて言いました。
「出ちゃった☆」
― こうして青山くんと
仲良くなりました。 ―
青山が決めポーズで出久に言います。
「フィナンシェあげる☆」
「ありがとう」
クラスメイト達は暖かく見守っています。
今週はここまでです。
前回エライ怖いシーンで終わってたけど
意外と心温まる理由でしたねー。
でも夜中にカーテン越しに
部屋のぞかれたら
やっぱり怖いけれども!
青山の微妙なサプライズ…。
でも出久を元気づけようと
してくれていたのですね…。
身体と個性が合ってない二人ですが
骨ボキボキ折っちゃうのも
脱糞しちゃうのも困ったね!
出久は体を鍛えれば改善の
見込みありですが青山は…
これってどう鍛えればいいの?
腸を鍛える…とか?
違うか…。
しかし出久と爆豪の関係は
昔からは考えられないくらい
穏やかになりましたね。
ここから来週の169話の予想です。
ワン・フォー・オールの力を100%
自力で出す事が今後の課題になって
くるのでしょうか。
これは難しいだろうな~。
マッスルフォームを手に入れるしか!
これは個性とは違うの?
まだもう少しまったりした
学園生活が続くのでしょうか。
それともそろそろ
ギガントマキアの件とか
エリちゃんの件とか進んでくるか。
ミリオはどうしているんだろう…。
いろいろ気になりますね。
来週も楽しみです。