仙左衛門の宣言によりFINAL BOUTは
コース料理でのバトルになりました。
前菜をソーマ、メインをえりなが担当します。
その続きです。
食戟のソーマのネタバレ感想254話。255話の予想。現在の司に至るまで。
ソーマがえりなに指さして
怒鳴りました。
「っちぇ―――
ほんとはメイン作りたかったのに
俺が前菜かよ~~~。
こうなったらお前に負けねー
皿だすから覚悟しとけよっ。」
「ちょっと!
そういう事じゃないでしょう。
少しは真面目におやりなさい!!」
反逆者チームは心配です。
「いやいやオイオイ待て待て
大丈夫なんすか!!?」
「まさかのじゃんけんで
順番決めた―――!?」
川島のアナウンスが響きます。
『 反逆者チームの二人は何やら
わちゃわちゃしておりますが
泣いても笑っても
これが最後ぉ!! 』
ソーマがギュットと額に手ぬぐいを
巻きました。
4人が会場へ入場します。
観客席から歓声が上がりました。
『 対決方法は【2皿だけのコース料理】!
各チームの作った品を
連続して給仕(サーブ)する事に
なります。
そしてこの試合に勝利した
チームこそが…
十傑の席をなんと総取り!!
結果反逆者サイドが勝てば
この進級試験での退学者たちを
救うことすら可能なのです! 』
吉野が手を固く握ります。
「ぐうぅ、頑張って…!」
十傑サイドの生徒たちは余裕です。
「遠月最強の二人なんだぞ!
いくらえりな様が居ようと
十傑トップ2が負けるわけねぇ!!」
竜胆が楽しそうに料理を始めようとした時
司がぼそっと言いました。
「今まで考えないように
してたけど……」
「ん?」
「これ勝ったら十傑の仕事
もっと大変になるよな――…
一色とか女木島とかの分まで
全部降ってくるもん…。」
どーん…と沈む司に竜胆が怒鳴ります。
「おいこら―――!
シャキッとしろ、つかさぁー!」
「いや、でも頑張るよ。
この対決で勝てば中央美食機関を
揺るがす者はいなくなる。
退学になる幸平たちには
悪いけど仕方ない…。
―――これも
料理を極めるためだもんな。」
ビシュシュッと食材を切り刻み始めました。
『 おぉ―――っと!!
すごいすごい。
目にも留まらぬ速度で!
お互いの調理をカバー
し合っています。 』
司が高速で切り分けた食材を
竜胆に渡します。
「あと頼むね竜胆。」
「おー!」
竜胆は受け取ると寸胴鍋を取り出しました。
ピッタリ息の合う二人のやりとりに
反逆者チームは頭を抱えました。
薊は司達の様子に満足します。
「さすが!
僕の見込んだ料理人たちだ。
勝利のビジョンしか
持ち合わせていない。
…特に司瑛士。」
デコラが楽しそうに聞きます。
「彼が…薊様が目をかけてきた
秘蔵っ子ですのね。」
「あぁ。
やはり君は僕と同じだよ司。
初めて出会ったときから
それは確信だった。」
司は審査員席の薊を見ました。
ウィンクする薊に軽く頷くと
目を閉じて初めて第一席に
なった日の事を思い返します。
一席から十席の名の下に
下げられた自分たちの木札を
司と竜胆は見上げます。
「えへへ~~~な―――?
司――――!
ついになっちまったな
遠月の1.2によ~~~。
頑張ったもんなぁ
あたし達なー!」
司は嬉しそうに木札を見つめました。
「…うん!
でもこれで料理を
極められたわけじゃないよ。
まだまだ上を目指さないと!」
「えへへ~~
そだな――。」
サングラスをかけた男が
横から山積みの書類を持ってきました。
「では司くん。
お仕事についてのご依頼を…。
(株)〇〇産業主催美食晩餐会にて
スピーチ。
その後の調理実演会も
歴代第一席が担当することに
なっていますので。
それと講演会や会食も
色々とこなして頂きます。
これも第一席として
重要な仕事ですので…」
司の前にドサドサ書類を
積み上げました。
司は憂鬱になります。
「俺…人付き合い苦手だから
こういうのほんと……嫌だなぁ。」
竜胆は呆れて言いました。
「まったく司は昔からよー
…なんて言うんだっけ
こーゆうの
あ!
【コミュ障】かぁ!」
横にいる斎藤が遠慮がちに同意します。
「まぁ俗に言えばだがな…。」
司は傷つきました。
竜胆はさらに笑い飛ばします。
「いわゆる空気読めねーってやつ?
なのに変なとこで気弱になるしよ~。
まぁそれも含めて
コミュ障って事か~?」
落ち込んだ後、司は顔を上げました。
「……やるよ俺…第一席として!
料理を極める為だったら
何だってやるさ!」
とある晩、晩餐会の会場を
司と竜胆がのぞいていました。
「うお―――
今日の晩餐会もすげー人だな。」
「俺がこんな大勢の人前に立ったら…
絶対なんかズレたこと言って
ヒンシュク買うんだろうな…。」
気弱な司を竜胆が笑い飛ばします。
「いつもの事なんだから
気にすんなー!
頑張ってこい!」
また違う日、眼鏡の男が慌てて
生徒会室の司の元へやって来ました。
「司くん!!
…ど、どうして学園に!?
今日の会食は!?
先方、到着を待ってますよ!?」
司はマイペースに答えます。
「え…その件ならスケジュール
キツイから断ったつもりだけど…。
依頼受けた時、俺ずっと愛想笑い
してたから察してくれてるかなって…。」
「そんなわけないでしょう。
すぐ出発してもらわないと」
「え…でも残ってる仕事が……」
茜ケ久保が言いました。
「仕方ないなぁ…はい!
その山こっちに分けて。
書類作成までなら手伝えるし。
あとはハンコ押すだけに
しとくから。」
「茜ケ久保!」
司は驚きました。
横から女木島も現れます。
「なになに…来年度月饗祭の
決議案か…よし俺がやろう。
こういう金勘定は得意だからよ。」
「女木島…!
お……俺も何か手伝うことは……!!」
あわあわする司に竜胆が
頭をはたきます。
「本末転倒だろーが!
さっさと準備しろー!」
会食で振舞われた司の料理を
客人たちは大絶賛しました。
「紛れもなく100点の皿…!
見事だ司瑛士。」
「凄いのねぇ遠月学園って!」
「そうよ~~その中で第一席の
生徒さんですもの。
間違いないわよ。」
「何という奥深さ!
味の黄金比とはこういう
皿の事を言うのだろうな。」
「さすが第一席!」
談笑しながら食事をする客人を見て
司は拳を握りしめました。
そんな自分に戸惑います。
(……?あれ……?
なんで俺今、苛々したんだ?)
場面はアメリカ合衆国
ネバダ州ラスベガスへ移ります。
司会者が司を紹介します。
『 カイザーホテルグランド・
プラチナ会員限定の美食会へ
ようこそ!
本日は日本で最も有名な
料理学校…遠月学園より
第一席の料理人
司瑛士くんをお招きしました。
心ゆくまでお楽しみ下さい!」
客人たちの前で司が料理を実演します。
竜胆は喜びました。
「すげーな司…
海外からも招かれて
こんなスゲー場所で料理なんて。
よかったなっ司!」
談笑しながら料理を食べ続ける客人に
司は唇をかみしめます。
一番奥で食事する男が不気味に笑いました。
スタッフルームで竜胆が
司をねぎらいます。
「おうおつかれー!
よかったぞ司ー!
特にメインの皿!
ソースの選択がすげー
チャレンジングで良かったぜ~~!」
司がふわっと顔をほころばせました。
「あぁ……ありがと…竜胆。」
突然一人の男が拍手しながら
割り込んできました。
「いやぁ酷い美食会だったね。
酷すぎて…むしろ愉快だった!
拍手を贈ろう。」
「……あ?
んだよ~~~誰だアンタ!」
「司瑛士くん。
君が皿に込めた熱量は――
会場に居た豚共の
何奴にも届いていなかったよ。」
拍手の主は薙切薊でした。
「……!?」
司は目を見開きます。
竜胆は薊を睨みつけました。
場面は再び食戟の会場に戻ります。
竜胆は豪快に鍋を振るっていました。
『 ご覧ください。
竜胆先輩はこの試合でも絶好調!!
素材を自由自在に!
次々と加工していきます―――!! 』
反逆者チームも目が離せません。
「竜胆先輩の作る前菜…!
また猛獣や希少食材を駆使した
パワフルで豪快な品が…
出てくるのか……っ!」
竜胆は何かが入ったボールを
ゴトッと調理台に置きました。
「え!!」
「あ…アレは―――!?」
吉野達が驚きます。
今週はここまでです。
司と竜胆は最初から席次が
変わらないんですね。
とゆーかこの二人は
いつから一緒なんだろう。
何となく司が美食機関にいる
背景とか薊との繋がりが
見えてきた感じですねー。
しかし何となく若かりし日の
城一郎さんを思い出してしまいます。
周りの賞賛の声もどこか虚しい
というか…。
その先にあるのは破滅のような。
竜胆がずっと美食機関にいるのって
司を守る意味もあるのかなぁ。
竜胆って司のお姉さんみたいだ…。
同い年だけど…。
ここから来週の255話の予想です。
竜胆が何の食材を持ってくるのか!
が、鍵なのかなぁ。
希少食材だとは思いますが。
本人の性格は豪快だけど
前回のカウサみたいに
繊細で綺麗な料理も作れるし。
司の雰囲気に合わせるなら
そこまで豪快な料理には
しないような気がします。
司が竜胆に合わせる事も
ないような気がする…。
司はフランス料理のイメージが
強いのですがじゃあ竜胆も
フランス料理?
それも想像しずらいですね…。
食材が自由に選べるだけに
逆に選択肢が多すぎて予想が
難しいです。
来週も楽しみです。