一色の神業のうなぎ捌きにソーマ達は驚きます。
その続きです。
食戟のソーマ ネタバレ感想210話。裸エプロンってそんなに恥ずかしい?
司会進行の川島が興奮して実況します。
『 お———っとぉ———!!これは…驚愕です!
ウナギに目打ちしたその瞬間!
目にも留まらぬ早業でかっ捌いた———!
まさに一閃!!
十傑評議会元七席の実力はダテじゃないぃ———!! 』
はっ と川島が我に返ります。
『 で……ですが!中枢美食機関の敵ではありませぇん。
あの微笑みが敗北で歪む瞬間を楽しみにしておきましょーう。 』
(やばいっ…!つい実況熱が)
慌てて修正します。
一色の実力を見て叡山は残念がります。
「相変わらずの腕…活かし方を選べば無限に金を生み出せるのによ。
なんだって中枢美食機関に楯突くんだ、バカだよなぁ。」
竜胆が樹利夫に声援を送ります。
「ジュリオー!!お前も負けずにお前らしさをぶつけてけ——!
自信持って行くのがいいんだぞー! ……ん」
見ると樹利夫は感動に震えていました。
「うれしいよ一色…!やはり君の技はどこまでも美しい。」
「おおっ なんかわかんねーけど乗ってんなー。」
竜胆も一安心です。
一色の神業に新戸も驚きを隠せません。
「な……何なのだ、あの技術は…!?
まさか腹開きをあの精度とスピードで…!!」
吉野も言われて気付きました。
「え…?あ、たしかに!うなぎのお腹側から捌いてたね。」
水戸も感心します。
「…言われてみりゃ……!とんでもねぇな。」
新戸も納得します。
「あぁ……あれが一色さんの真の実力の片鱗というわけか。」
— うなぎには肋骨がないから、その柔らかな腹部へ
刃を正確に入れるのはそうとうな難易度…!
そのうえ新鮮で活きのいいうなぎほど
まな板の上で暴れるからな。
背開きに比べ、かなりの包丁技術が要求される開き方だ!! —
「いつものは…はだかエプロン姿からはとても想像できないな…。」
「そ そだな……。」
照れながら話す水戸と新戸の会話にアリスが割って入ります。
「ねぇねぇ何なの?はだかエプロンって。
ねぇねぇ教えなさいよぅ、秘書子ちゃん、肉魅ちゃん。」
「秘書子って言うな……。」
「肉魅って言うな……。」
質問にノーコメントで二人共アリスから目をそらします。
榊が不思議そうに言いました。
「……でも…一般的には背開きの方が主流よね。
腹開きは大阪や京都など、関西圏で発達したと聞いたわ。
それを何故一色先輩が…?」
その問いにえりなが答えました。
「それはそのはずよ。
一色家は、京都 祇園で室町時代から代々割烹店を営む血筋……。
東の紀ノ国家、西の一色家!
両家は和食における二大名門なのですから。」
「え……!!」
吉野は驚きます。
紀ノ国は昔の事を思い出していました。
— 紀ノ国寧々 4才の頃 —
「え?よその子が?
うちで一緒に住むの?お父様…。」
父親が答えます。
「京都の一色家は知っているね?
その家には古くからつづく仕来りがある。
将来跡継ぎになるお子が4歳になったとき…
郷里から離れた地で修行させるというものだ。
紀ノ国家は一色家と親交が深いため
多くのお子を受け入れてきたのだ。」
「ふうん……。」
「だから寧々、その子にはよくしてあげなさい。
年も同じだから友達になれるかもしれないよ。」
— そして一色家の子供が来る日になりました。 —
「旦那様!到着なさいました。」
後ろに隠れる寧々に父親が言います。
「寧々 挨拶なさい。
……この子が一色家の跡取り 慧くんだ。」
そこには4歳になる一色がいました。
ある日一色が庭を眺めていると
奥の部屋から紀ノ国が声をかけました。
「さとしくん。」
あやとりとお手玉を差し出して聞きます。
「あやとりとお手玉どっちがいい?」
— 知らないお家に住む…きっと心細いよね —
(お父様からも言われたし、やさしくしてあげなきゃ!)
二人でお手玉を楽しんでいると、一色がある物に気付きました。
「ねねちゃん、これは何…?」
紀ノ国が答えます。
「あ…雅楽の楽器で…竜笛っていうの。」
「ががく…」
「吹いてみる?さいしょは音を出すだけでも
とてもむずかしいのよ。」
紀ノ国は得意げに話しますが、一色はあっさり
音を出してしまいます。
「あ こうやったら高音が出るんだね。」
「!?」
— 慧少年は紀ノ国家にて、料理修行をするかたわら
寧々とともにお稽古事にも取り組んだ。
そしてそのほとんどで、あっという間に
寧々に近い所まで技術を習得していったのだった。 —
あまりにあっさり習得されて、紀ノ国は悔しさで
目に涙をためます。
その話を聞いた極星寮のメンバーは驚きます。
「ってことは…あの二人って幼なじみだったのぉ!!?」
一色は笑って答えます。
「ふふ……そういう事になるね!」
「ちがうわ。」
すかさず紀ノ国が訂正します。
「居候して修行してただけだから。
なじんでたわけじゃないから!」
殺気をはなつ紀ノ国に一色が笑って聞きます。
「やれやれ…紀ノ国くんは今日もツンツンだなぁ。
どうして僕をそんな目の敵にするんだい。」
ぴく…と紀ノ国が反応します。
「……白々しい、分かっているでしょう。」
一色は笑って見つめ返します。
司会進行の川島が解説します。
『 さぁ第3カード!十傑側 寧々先輩は
順調に調理を進めてますぅ!
油を熱しつつ取り出したのは…?
桜エビ!さらに…おっと!衣のようなものが
バットに用意されてますー! 』
観客席も盛り上がります。
「これは…桜エビでかきあげを作るのか!」
檻の中の反逆者チームもつばを飲み込みます。
「ってことは完成する品はかき揚げそばかぁ…」
「それも極上のな…!」
紀ノ国がそばを斬り始めました。
途端に客席から驚きの声が上がります。
「そば切りに入ったぁ!!」
「うおぉ——正確!!速い!!精密機械かよ!」
えりなも感心して見入っています。
— 鍛え抜かれたそば職人は麺を0.1mm単位の
寸分たがわぬ細さで仕上げる
彼女も当然のようにその境地に達しているわね……! —
ソーマもそば切りに入りました。
「幸平もそばを切り始めたぞ!製麺機だけど。」
「ちくしょう、躍動感の差すげぇな。」
反逆者チームはソーマのそば作りの様子を窺っています。
— 幸平…どんなそばで行くつもりなんだ…?
もう頭の中に、いい選択肢が浮かんでるのか?
冷そばか!?温そばか!?どっちでいく!? —
紀ノ国が調理を続けながら一色に話しかけます。
「2nd BOUTでも必ず出て来なさい。
そこで私と戦うのよ。」
一色が笑って言います。
「……ずいぶん気が早いなぁ。
ジュリオくんに負ければ…僕は2ndには出られないけど?」
「……もうとぼけなくて結構。
分かっているのよ、私だけではなく他の十傑メンバーもみんな!
私があなたより上の席次だったのは、
貴方が本気を出してないからだという事を。」
— あなたは昔からそう……
私が時間をかけて覚えた技術をさらりと身につけて
なのにどこか余力を残している。
私にとってそれがどんなにみじめな事かわかるかしら? —
紀ノ国は一色に宣言します。
「もう我慢ならない…私たち第91期生最強の料理人はどちらなのか。
私の腕で示すわ。」
にこっと笑って一色が答えます。
「ごめんよ、わるいけどそれは無理だ。
なぜなら…
君はそのまえに、幸平創真という料理人に負けるから。」
「な………!!」
その言葉に紀ノ国がカッとなりますが
川島が突然割って入ります。
『 お————っとぉ!?ここで幸平創真が何か取り出しました! 』
紀ノ国も思わずそちらを見ます。
『 巨大な鉄鍋!!!鉄鍋です!それを……?
豪快に燃え盛る炎へプットオ———ン!! 』
反逆者チームも紀ノ国も「……?」と不思議そうに見つめます。
ソーマが切ったそばを片手に言いました。
「んじゃ仕上げ、いきまーす。」
観客も驚きます。
「おいちょっと待て…?まさか————」
ソーマは一気にそばを鉄鍋に放り込みました。
「や 焼いた——————!!?」
「令か温か どっちなのかって見てたら焼いた——!!」
えー!!?と観客も反逆者チームも驚きます。
(な……!?せっかく打った二八そばを!!)
紀ノ国も戸惑いながら見ています。
— 焼けば、そばの上品な風味が台無しになってしまう……!!
一体なにを考えているの!? —
ソーマはニヤリと笑います。
『 これは……!どうやら——幸平VS紀ノ国の対決が
一番最初に審査へ突入する模様です!!! 』
今週はここまでです。
いよいよそば対決も大詰めになってきましたね。
今回は一色先輩と紀ノ国のつながりも明らかに!
一色先輩、すんごい名家の出でしたね。
でも幼少期から一色先輩は変わらない。
笑いながらそつなくこなす…。
ある意味一番いやみな…。
努力家の紀ノ国からすると天敵みたいな天才だなぁ。
でも一色家の落ちこぼれ者って言われたのは
なんでなんですかね?
第七席を剥奪されたからなのかな?
そして一色先輩の裸エプロンを何故みんな
かたくなにアリスに説明しないのか…。
裸にエプロンって事だよ!
っていう説明では足りないかな…。
ここから来週の211話の予想です。
ソーマのカップ焼そばの正体がじわじわと…。
分かったような分からないような…。
カップ焼そばって事は、焼いてカリカリにして
お湯に入れると戻るのかな。
それともカップラーメン風ではなくて
焼きそばみたいにソースで味付けして
カップに入れるって事?
違うかー。
ぐぬぬぬ、わからんー。
紀ノ国は桜エビのかき揚げそばなんですね。
これも温か冷かまだわかんないけど。
いずれにせよ、来週でそば対決は決着すると思います。
一色先輩の予言通りになるでしょうか。
私はなると思います。
あと女木島さんの対決、全然触れないんですが
どうなっちゃったの?
来週も楽しみです。